全国自衛隊サッカー大会3位決定戦。海上自衛隊厚木基地なかよしFCと空自ついきFCの一戦。共に準決勝では粘りを見せていたが、押し切られる形で敗退。最後の最後に花を咲かせて終わらせたい。会場は西が丘サッカー場。暖かいを通り越して暑いくらいだった。
ガンガン攻める厚木なかよし
試合開始と共に海上自衛隊厚木基地なかよしFCが攻撃的に進める。右サイドの22番や7番によくボールが収まっており、サイドから正確なクロスでゴールに迫った。前半3分、海上自衛隊厚木基地なかよしFCは右サイド高い位置でボールを受けた22番が起点となり、7番のクロスから14番がゴール正面でヘディングシュートを放つ。枠を捉えられなかったが、序盤はとてもいい時間を過ごした。
対する空自ついきFCは主導権を奪われながらもなんとかこじ開けようと奮闘する。前半12分、空自ついきFCはペナルティエリア内で19番がクリアミスを拾い、シュートを放つ。フリーで放ったシュートは絶好の弾道を描いたが、僅かにゴール左に外れた。空自ついきFCはFWの19番が良いところでボールを拾えており、守勢の空自ついきFCに得点の可能性を示していた。
厚木なかよしが押し切って先制点
攻撃的に進めていた海上自衛隊厚木基地なかよしFCは攻撃の形こそ完璧に作れているが、最後でシュートを枠に飛ばせない。それでも攻め続けていれば報われるもの。前半37分、海上自衛隊厚木基地なかよしFCは右サイドから上げられたグランダー性のクロスを7番がゴール正面でスルーし、フォアサイドに走り込んでいた5番が押し込んだ。
攻め続けた海上自衛隊厚木基地なかよしFCが順当に先制点を奪い、前半戦を折り返した。
後半序盤に突き放す
後半に入り、空自ついきFCがどのように反撃してくるのかというのが一つの焦点だったが、その煽りは見事に打ち砕かれる。
後半1分、海上自衛隊厚木基地なかよしFCは左コーナーキックから5番が頭で合わせて追加点とすると、後半5分には左サイドのショーとカウンターから折り返しをゴール正面で7番がポストとなってボールを落とし、フリーになった14番がこのボールを確実にゴールに収めた。得点が奪えず苦しんだ前半戦とは裏腹にさくっと得点を奪い、試合を決定づけた。
3点のビハインドを負ってしまった空自ついきFCだったが、決して諦めることをしない。前半に効いていた19番こそなかなか自由にさせてもらえなかったが、ゴール前へ果敢にボールを放り込み、あるいは遠目からシュートを放って得点の機会を探った。
後半9分、空自ついきFCは7番が遠目から抑えのきいたミドルシュートを放ったが、落ちきらず枠を外れる。後半28分には31番がゴール正面から放ったシュートがクロスバーを叩く。空自ついきFCは何点取られても決して諦めなかった。
最後まで1点を取りに
3点の差が開いているとは思えないくらいに激しい攻防を繰り返す両者。空自ついきFCの得点がいつ決まってもおかしくないと思えると同時に、海上自衛隊厚木基地なかよしFCの得点の匂いも消えていない。そのなかで決めたのはリードしていた海上自衛隊厚木基地なかよしFCだった。後半16分、海上自衛隊厚木基地なかよしFCは14番が最終ラインを抜け出してGKと一対一を制し、4点目をあげる。
試合は4-0で海上自衛隊厚木基地なかよしFCが勝利。圧倒的な攻撃力で空自ついきFCを押し切った。3位決定戦と言えばふわっとしたまま試合に入ってしまいダラダラとした試合になってしまう印象があるが、この3位決定戦は来年のシードがかかっているということもあるらしく、最後まで緊張感のある試合だった。そういう試合になったのも3点、4点ととられても諦めなかった空自ついきFCの頑張りがあったからだし、4点目、5点目と追加点を狙いにいった海上自衛隊厚木基地なかよしFCの姿勢があったから。非常に濃い3位決定戦でした。