藤枝MYFCvs札大GP:観戦レポート

地域リーグ決勝大会一次ラウンド3日目。短いようで長い長い3連戦も3日目を迎えた。第1試合は藤枝MYFCと札大GPの一戦。藤枝MYFCは2日目で一次ラウンド突破の可能性が消滅。この試合は消化試合となっていた。それでも、来季に向けて、地元のファンに向けて不甲斐ない試合は決して出来ない。藤枝MYFCとしての1勝をきちんと刻んでおきたいところ。
札大GP90分以内に勝てば一次ラウンド突破の可能性が残る。2日目にグルージャ盛岡を苦しめたように、藤枝MYFCをも食らいたい。

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藤枝が今日もさっくり2得点

試合はこの日も藤枝MYFCが先に主導権を握る。丁寧なパス回しとサイドバックの果敢な攻撃参加で札大GPを押し込む。札大GPは2日目の死闘がよほど効いているのか、あるいは後半に向けて体力を温存しているのか、引いたままなかなか攻撃に転じることがない。
そう思っているのもつかの間、札大GPが思い腰を上げるかのように攻撃を開始した。6分、札大GPは右サイドからペナルティエリア内に侵入した2田中陸翔が、そのまま右サイドをえぐった。グルージャ盛岡戦でも見せた一撃必殺の得点パターン。折り返せば先制のチャンスだったが、田中の選択はシュート。藤枝MYFCのGK豊瀬は正面で簡単にキャッチした。このシーンできちんと折り返せていたら、また状況は変わっていたかもしれない。

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19分、藤枝MYFCはカウンターから右サイドを栗田彩貴が抜け出す。栗田は十分にGKと守備陣の注意を引きつけると、中央へフリーで走りこんでいた19サントス・アランにボールを送る。これを受けたアランは丁寧にかつ豪快にゴールへと蹴り込んだ。アランはこれで3試合連続得点となる。

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21分、藤枝MYFCは最終ラインでボールを受けた4内田和志が、そのまま縦に突破。ゴールエリアに差し掛かったところで誰もいない逆サイドへとボールを送った。ぽっかりと空いた左サイドのスペース。そこに後方から走りこんできたのは11西山貴永。西山は勢いをそのままにボールを右足で捉えると、よく狙ってゴールへと流し込んだ。

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2日目に引き続いて藤枝MYFCがさっくりと2得点を奪った。さて、問題はここからの試合運びとなる。2日目は2得点後、押されるがままに機能停止を起こして失点を重ねた。その時の教訓を活かせているかどうかが問われる。
藤枝MYFCは冷静だった。ペースアップした札大GPの攻撃を受けるが、決定打を打たせずに前半をしのぎ切った。

マイペース札大

前半から徐々にペースアップし、気がつけば前半途中から主導権を握っていた札大GP。2点差をどう捉えていたのかは分からないが、ビハインドにも関わらず冷静だった。
札大GPはいつになったら勝負をかけてくるのか。ところが、札大GPにとってこれが限界だったらしい。聞けば、札大GPは勝利した2日目のグルージャ盛岡戦に焦点を当てていたとのこと。大雨の中の死闘を戦い抜いた札大GPのイレブンにこれ以上のパフォーマンスを望むのは酷なことだった。

藤枝駄目押しの2得点

藤枝MYFCが勝負を決めにかかる。後半20分、ペナルティエリア手前でマークが甘くなっていた8納屋協成がシュートを放つ。納屋のシュートはDFに当たって軌道が若干変わったのかもしれない。あるいは濡れて滑りやすくなっていたのかもしれない。GK金谷祐人はボールを両手で捉えたものの、捉えきれずに、弾いた先は納屋が幸せな場所だった。

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後半24分、藤枝MYFCはカウンターから右サイドを21先原聖二が突破。左足から放たれたシュートはGKに弾かれたが、弾いた先には16サントス・アランがフリーで走りこんでいた。アランは無人のゴールに簡単に蹴り込んで本日2得点、3試合で4得点目となるゴールを決めた。

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札大意地の一撃

精魂尽き果てていた札大GPも維持を見せた。後半30分、左CKから送られたクロスはGKに跳ね返される。跳ね返された先にいたのは23澤田恒。澤田は跳ね返ってきたボールをそのまま右足で捉えると、強烈なドライブをかけて藤枝ゴールにぶち込んだ。

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藤枝MYFC、新たな歴史の開幕戦

試合は4ー1で藤枝MYFCが勝利。しかしそこに喜びはなかった。試合後、藤枝MYFCの選手はベンチ外の選手も含めた全員で挨拶。バックスタンド、ゴール裏、メインスタンドと丁寧に回っては頭を下げた。
藤枝MYFCの敗退を報じたこの日の朝刊には斎藤監督のコメントが添えられていた。選手を揃えるだけで勝ち抜けるほど地域決勝は甘くない。数年かけてでも全員で戦えるチームを作ると、そういう内容だった。あるいは「雨の中応援してくれたサポーターのためにも最後は勝つ」とコメントした選手もいた。地域決勝敗退という大きな失敗の代償として、藤枝MYFCは大切なものを手にした。
藤枝MYFCは来年も9地域の中でもJFLを目指しているチームが最も多い、「無駄に熱い東海リーグ」を再び戦うことになる。来年はかつて1年抜けを果たしたFC岐阜の下部組織であるFC岐阜SECONDも加わって過激さを増す。FC刈谷も予算削減になったとはいえ、経営面で調った様子。超えるべきハードルは非常に高い。
サッカーの街とあって地元の方の関心も高い藤枝MYFC。彼らの気持ちにも応えられるよう、静岡FC時代から続く歴史はこれ以上繰り返してはならない。藤枝MYFCはJリーグ参入へむけてようやくスタートラインに立った。

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