FC町田ゼルビアvs佐川印刷SC:観戦レポート

ふわふわタイム

 蒸しあがったピッチに立った22人と3人の集中力がところどころで散漫になる。前半40分、白が左サイドからひょろひょろとPA内に進入すると、青がいとも簡単に彼を押し倒す。黒が迷わず笛を吹くと、外野はシミュレーションだろと騒ぎたてた。次の瞬間、ペナルティスポットにボールをセットした白はゴールの左側にボールを蹴り出した。
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平地における内陸性気候の不快指数

 鶴川駅で電車を降りると、そこで待ち構えていた不快指数が1週間を終ええた私の負の気分に乗算した。海沿いの割と乾いた空気の中で生活している私にとってはとにかく蒸し暑かった。

 不快指数で乗算されていたのは選手もそうだというのを、試合開始直後の両チームの選手から読み取る。浮き足立っているという便利な表現を使わせていただくが、ふわふわとした両者に玩(もてあそ)ばれたボールは所在をはっきりさせない。体が重く、なかなか試合に集中できない両チームのエンジンがかかるのは暫く後のことである。

しぶとく攻めたFC町田ゼルビア

 試合の構図は分かりやすい。攻める町田と守る印刷。FC町田ゼルビアが右サイドを中心に連続したパスで佐川印刷SCの守備を切り刻む。対する佐川印刷SCは攻撃を半ば放棄してFC町田ゼルビアの攻撃を跳ね返した。

 FC町田ゼルビアは昨年の地域決勝を思わせるテンポのよいパスワークを披露して観客を魅了した。縦方向のパスが連続されると、たちまち佐川印刷SCの最終ラインがほころびを見せる。非常に効果的な右サイド突破だ。ところが町田はせっかく崩してもなかなかフィニッシュで終われず、何とか放ったシュートは溜息にしか変換されない。得点欠乏症は相変わらずというべきか、今日は何とか勝ったものの、FC町田ゼルビアがかかえる問題点の一つだ。

 しかし下手な鉄砲は数打てば当たってしまうものだ。しぶとく、しぶとく攻めきったことで1点をもぎ取ったのはある意味いい作戦と言える。その裏で無失点に抑えた守備陣の健闘も褒めるべきだし、佐川印刷SCが大して攻めてこなかったのもラッキーだったと言える。

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不発に終わったプリントダイナマイト

 佐川印刷SCはあからさまに攻撃を放棄していた。コーナーキックなどのセットプレーこそ人数をかけてきたが攻撃は殆ど前線の4人に任せきりとなる。それでも平井晋太郎のドリブル突破などを中心に幾度かFC町田ゼルビアのゴールを脅かしてたのは恐ろしくも思った。このチームが攻撃的になるとどうなってしまうのか・・。今日は不発だったが、いつしかプリントダイナマイトが爆発するときを見てみたい。
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反撃の狼煙は町田から

 2順目にしてようやくホーム2勝目。低迷する期間が長く、今期の昇格は数字を見る限りだと非常に厳しい。しかしここにきてチームはいい方向に向かっている。シーズン序盤の戸惑いと焦りに満ちたFC町田ゼルビアの面影は全くない。サポーターのために、「町田」のためにと、勝利に飢えたカワセミ軍団は堂々と貪欲にゴールを襲う。ゼルビアの鉄砲が下手でなくなったとき、FC町田ゼルビアというチームを止められるチームはいなくなることだろう。後期開幕と共にFC町田ゼルビアの反撃が始まる。
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FC町田ゼルビアが勝利

 後半30分、佐川印刷SCがクリアしたボールが大きく負の放物線を描き、極大値を迎えずにタッチラインを割る。ボールはそのまま測ったかのように担架を担当している少年の手元にスッポリ収まった。ナイスキャッチ。歓喜に気付いたときにはFC町田ゼルビアの蒲原達也がボールをゴールネットに叩きつける瞬間であり、左サイドから崩した形跡だけ印象に残して歓喜の様子をカメラに収める。早い話が集中を切らせて唯一の得点シーンを見逃した。隙を見せた佐川印刷SCと私はFC町田ゼルビアに敗れた。
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FC町田ゼルビア 1-0 佐川印刷SC
後半30分 10蒲原達也
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