Y.S.C.C.vs日立栃木ウーヴァSC:観戦レポート

さぁ、クライマックス

 地域リーグ決勝大会の決勝ラウンド。全国9地域の頂点を極めた者たちの中から更に頂点に立つものを決める大会。日本で最も過酷なレースはクライマックスを迎えた。1日目の第1試合はY.S.C.Cと日立栃木ウーヴァSCの関東対決。9つの地域リーグのうち最も所属チームが多く、ハイレベルとされている関東の頂上が全国の舞台で火花を散らした。緒戦独特の緊張感の中で開始されたその試合は意外な展開を繰り広げた。

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緒戦であること

 オープニングシュートは日立栃木ウーヴァSC。前半1分に左サイドの展開からはじかれたボールを石川裕之がバイタルエリアで拾ってそのままシュートを放つ。試合の流れは日立栃木ウーヴァSCに傾こうとしていた。

 ところが、その直後とも言える時間に事故が起きる。Y.S.C.C.は左サイド後方から前線にフィードを送ると、日立栃木ウーヴァSCの川瀬浩史がY.S.C.C.の辻正男と競り合いながらクリアを試みる。ところがこのクリアボールは制度を欠いて、あろうことか山なりの弾道を描いて自陣のゴールへと向かっていった。やや飛び出していたGK井野正行が何とか掻き出してオウンゴールは阻止したが、ばつの悪いことに掻き出したボールは詰めていたY.S.C.C.の辻正男の元に渡りゴールネットへと叩き込まれてしまう。これが緒戦の恐ろしさというものなのだろうか。開始わずか3分で、日立栃木ウーヴァSCは2つのミスを重ねて失点を喫してしまった。

 ラッキーな形で先制したY.S.C.C.は早くも守備に人数を割いて守りきり体制へと移行する。Y.S.C.C.日立栃木ウーヴァSCに速いプレスをかけてパスを回す余裕を与えず、ターゲットとなるCFを徹底的にマークして攻撃の形を作らせなかった。Y.S.C.C.はもがく日立栃木ウーヴァSCを泳がすように前半をしのぎきった。

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諦めないUVA

 ビハインドを負って折り返した日立栃木ウーヴァSCだったが、栃木から駆けつけたサポーターの「まず一点取ろう!」という激に応えるべく、諦めずに淡々とゴールを目指した。日立栃木ウーヴァSCは守備の陣形を敷いて攻めてこないY.S.C.C.に対してとにかく攻め続ける。日立栃木ウーヴァSCは左右に大きく開いたサイドハーフを基点として丁寧にボールをつないでY.S.C.C.のゴールに迫った。

 待望の時は後半19分に訪れた。日立栃木ウーヴァSCは右サイド後方からのフィードをきっかけに森田真司がゴール前へ進入する。そこで放ったシュートはDFに阻まれたものの、そのままゴールラインを割って右サイドCKのチャンスを得た。日立栃木ウーヴァSCはこのCKのクロスを森豊がファーで合わせて叩き込み、待望の同点弾とした。行き詰ったときにセットプレーで得点できるのは非常に頼もしい。

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覆せない?どうしたY.S.C.C.

 さぁ、試合は動いた。Y.S.C.C.も動かざるを得ない。それまでは守備的だったY.S.C.C.もいよいよ攻撃的になることだろう。Y.S.C.C.はDF田中義浩を下げてFW伊吹丈児を投入する。しかしどうも戦況が動く気配がない。Y.S.C.C.は追いつかれたのにもかかわらず、日立栃木ウーヴァSCにされるがままに攻められ続けた。私が知っているY.S.C.C.はもっと賢い戦い方ができるはずなのだが・・。

 戦況が変わらなければ日立栃木ウーヴァSCの勢い勝ちとなる。後半26分には高橋駿太が左サイド後方から放ったフィードを工藤裕晃がGKと対峙しながらシュート気味に折り返す。その先に走りこんでいた石川大はボールを無人のゴールに難なく蹴り込んでみせた。日立栃木ウーヴァSCが同点の勢いをそのままにスコアを逆転した。

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遅すぎた反撃

 もはや日立栃木ウーヴァSCの勢いをとめることは出来ない。Y.S.C.C.は打つ手もなくただ時間が経過するのを見守るしかなかった。それでも終了間際には意地でゴールに迫ったが、チャンスを物に出来ない。後半39分には平田順也がPA内で放ったシュートは右にそれ、詰めていた辻正男の足はあと一歩伸びなかった。はて、あの強いY.S.C.C.はどこに行ってしまったのだろうか・・。

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戦い抜けるチーム、日立栃木ウーヴァSC

 1日目の関東対決は日立栃木ウーヴァSCの完勝となった。だてにJAPANサッカーカレッジやAS.ラランジャ京都、矢崎バレンテと強豪ひしめくBグループを突破したチームではない。日立栃木ウーヴァSCはピッチを広々と使ったポゼッションサッカーがよく機能していると同時に、勝負どころでそつなく得点できる決定力と何より試合の最後まで走りきれる運動量を備えている。そしてこの大一番で自分らの良さを引き出せた日立栃木ウーヴァSCが試合を完全に制した。日立栃木ウーヴァSCは首位で2日目を迎える。

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