トキめき新潟国体サッカー競技成年男子開幕&初日

国体サッカー競技成年男子開幕

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 国民体育大会。通称国体。64回目を数えるこの伝統ある大会は多くのスポンサーが付き、多くの予算が動く。選手にとってその位置づけは競技毎に様々であるが、この年に一度の祭典は地域振興という観点でも非常に有意義な大会だ。言うなれば日本版オリンピックというところか。

 国体のサッカー競技(成年男子)は各都道府県の選抜チームが挑む。その編成は京都府の佐川印刷SCや宮城県のソニー仙台FCなど既存のチームを引き継ぐチームもあれば、茨城県や滋賀県のような母体を持たない文字通りの選抜チームもある。各チームの大雑把な編成は以下の通り。試合は35分ハーフで行われ、決着が付かない場合は10分ハーフの延長、さらにはPK戦を行う。

大雑把なチーム編成
北海道 札大GP
宮城県 ソニー仙台FC
茨城県 混生選抜チーム
栃木県 日立栃木ウーヴァSC を基盤とした選抜チーム
千葉県 ジェフリザーブズ を基盤とした選抜チーム
新潟県 JAPANサッカーカレッジ
長野県 混生選抜チーム(FC上田ジェンシャン、松本山雅FCなど)
福井県 サウルコス福井 を基盤とした選抜チーム
岐阜県 FC岐阜SECOND
滋賀県 混生選抜チーム(ルネス学園甲賀、滋賀FCなど)
京都府 佐川印刷SC
山口県 レノファ山口FC を基盤とした選抜チーム
香川県 カマタマーレ讃岐 を基盤とした選抜チーム
愛媛県 混生選抜チーム(愛媛FCしまなみ、愛媛大学など)
宮崎県 宮崎産業経営大学
鹿児島県 鹿屋体育大学

新潟県vs岐阜県

 社会人チームにとって得られるものは栄誉と経験ぐらいだが、毎年開催地には多くの予算が投入されており優勝が義務付けられている。今年の開催地新潟県もJAPANサッカーカレッジを母体にこの大会に向けて強化をしてきた。その結果、JAPANサッカーカレッジは激戦区である今年の北信越リーグで優勝を果たしている。ひとつの大きな成功を達成したJAPANサッカーカレッジは新潟県チーム(ユニフォーム:赤)として満を持して『本番』に臨む。

 対するは東海地域代表の岐阜県(ユニフォーム:青)。同チームは2012年の岐阜清流国体に向けて強化中のFC岐阜SECONDを母体としたチームになる。県リーグに所属しながら国体にも全社にも出場を果たしている東海地域の伏兵が開催地に挑んだ。

 会場となった新発田市五十公野公園陸上競技場は風が強く、特に上空は風下から高く上げたボールが戻ってくるなど試合に大きく影響した。それゆえなのかは定かではないが、両チームともロングボールを避けてショートパスを連続させるポゼッションサッカーに徹した。

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 お互いに様子見となった前半は特にリスクをかけることなく終えた。唯一の決定機は26分。新潟県は右サイドを突破した12前野良平のグラウンダーの折り返しを11植田雅之がニアで合わせてシュートする。しかしこれは惜しくもGKに阻まれた。

 後半はいよいよ試合が動く、最初にチャンスを掴んだのは新潟県。ペナルティエリア内での池川修平の突破から岐阜県DF松井直のファールを誘いPKを獲得。これを宇野沢祐次がキッチリと決めて新潟県が先制する。

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 先制した新潟はすぐさま守備を固めて逃げ切り体勢に入る。岐阜県は「お言葉に甘えて」と言わんばかりに猛攻撃をしかけるが新潟県の守備を崩しきれず決定的なシュートを放てない。新潟県はもんもんとしている岐阜県を尻目に、終盤にカウンターから池川修平のミドルシュートで追加点を挙げて試合を決定付けた。その後も前線の少人数で岐阜県ゴールに迫り、追加点には至らなかったが余裕を見せて勝利した。

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新潟県 2-0
(0-0)
岐阜県

 新潟県は攻撃と守備のメリハリが的確で全く隙を見せなかった。JFLのチームでもこれ程きちんと出来るものだろうか。戦術の核になるパス回しでも質の違いを披露。新潟県の足元に収まったボールは静と動を絶妙なタイミングで繰り返して岐阜県の守備をかく乱。前線に絶妙なスペースを作り出しては決定機を作り上げていった。全体的にボールキープが出来る選手が揃っており、どこからでも攻撃を組み立てられる。だてに北信越王者ではない。新潟県の完成されたサッカーはJFLの上位に匹敵すると言っても過言ではないかもしれない。

 岐阜県は天皇杯に引き続き、格の違いを見せつけられた形となった。しかし東海地域独特のポゼッションサッカーを70分間披露。東海地方代表として優勝候補相手に遜色ないサッカーをしてくれた。今回は相手が悪かったとしか言いようがない。FC岐阜SECONDはこの日に見せてくれたサッカーをすれば全社でもそこそこの実力を発揮することが出来るだろう。

千葉県vs香川県

 第2試合は千葉県(ユニフォーム:白)対香川県(ユニフォーム:緑)。千葉県はジェフリザーブズをチームのベースにしたチーム編成。香川県はカマタマーレ讃岐をベースにしたチーム編成で臨んだ。一見すればJFLと地域リーグの対戦。試合前から決着はついていた試合だった。会場は新潟県の応援に大勢駆けつけていた地元のファンと入れ替わりに、来年の千葉国体に向けて視察に来ていた役員の方々、ジェフリザーブズのサポーターがホーム側をにぎやかす。アウェー側にはカマタマーレ讃岐のファンに加えて地元の幼児が団体で来ており、可愛い声援が会場を和ました。

 試合は予想通りの展開となる。個の力と経験で優る千葉県がジェフリザーブズが誇る守備網と早いプレスで香川県から簡単にボールを奪うと、サイドハーフを起点に攻撃を組み立てる。前半は35分間ずっと千葉県が試合を支配していたがポストに嫌われるなどシュート精度が悪く、得点には至らなかった。

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 後半はようやく香川県のサッカーが披露される。香川県は千葉県の左サイド(香川県の右サイド)を縫う様に進入し、深い位置を起点にしたサイド攻撃を仕掛けた。運動量が落ちた千葉県はそれを受け流しながららカウンターを仕掛けるも、チャンスでアドバンテージをとってくれないなどやや不満の残る判定にも泣かされてなかなかチャンスを作れなかった。

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 最悪と言ってもいいほどのフィニッシュの精度の悪さを露呈した両チームはスコアレスのまま延長戦まですごし、PK戦にもつれ込む。PK戦では全員ゴールで迎えた後攻千葉県の4人目、キッカーの濱谷が正面に蹴りこんだシュートをGKに足で止められる。続く香川県の5人目のキッカー岡本がキッチリときめて勝負を決めた。

 耐え抜いた香川県が運も味方につけてジャイアントキリングを達成。明日の準々決勝は優勝候補の新潟県に挑戦する。

千葉県 0-0
(0-0)
3PK5
香川県

1回戦結果

 波乱となったのは千葉県と香川県の一戦のみか。大学生チームで編成された宮崎県と鹿児島県が勝利。北海道(札大GP)は宮城県(ソニー仙台FC)に挑んだが敗れている。個人的に北海道は見たかったチームの一つだったので残念だ。混成チームでは地域リーグ1部の選手で編成された長野県がレノファ山口FCをベースにした山口県に圧勝した。栃木県は滋賀県に圧勝し、関東地域の各の違いを見せ付けた。

1回戦結果
京都府 2-1 茨城県
長野県 4-0 山口県
北海道 0-2 宮城県
栃木県 7-0 滋賀県
福井県 0-5 宮崎県
愛媛県 0(0ex1)0 鹿児島県
千葉県 0(3PK5)0 香川県
新潟県 2-0 岐阜県

準々決勝

 千葉県を破った香川県は開催地新潟県に挑む。優勝候補の京都府は長野県と、同じく優勝候補の宮城県は栃木県と対戦。宮崎県vs鹿児島県の九州対決は大学同士の対戦になった。

準々決勝組み合わせ
京都府 vs 長野県
宮城県 vs 栃木県
宮崎県 vs 鹿児島県
香川県 vs 新潟県

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