J3リーグ誕生の傍らで〜JFL事務局長インタビュー第3回

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JFLというリーグはカテゴリー的にはアマチュアリーグですが、全国リーグという枠なので当然お金もかかるし、運営とかしっかりできないとダメですからね。

加藤全国リーグがない都道府県ってのは6つ(※2014年7月時点の話)あるんで、できれば早くそういうところが無くなって欲しいとは思っていますよ。また、そういうような地域では、みんな頑張っているチームはどこにもあるんでね。まあ奈良、和歌山は同じ関西だから、上がってもどっちか一つっていう感じにはなると思うけど(実際に2015年より奈良クラブはJFL参入)。全社であれ(復活)があればいいなあってのはあるけど。ただ関西や福井だけじゃなく、最近は高知(高知UトラスターFCなど)なんかも頑張っているよね。

サウルコス福井にとって、2013年の昇格枠というのは最大のチャンスだったと思いますが、それを活かせませんでした。でもこのような結果になった背景には、単にクラブが決勝リーグに行けなかったという理由だけではなく、それ以外の部分でも大きかったと思います。でもそこで「選ばれなかった」ことにより、今の福井のサッカーはクラブや協会だけではなく、それを支えようとする人たちも一緒に動いて現状をなんとか変えようする動きが活発かしていますし、地域リーグであっても常にお客さんを集めようと言う努力が見えますよね。

加藤僕はね、(福井を取り巻く環境が)そういう風になってくれることを一番望んでいたんだよね。福井県サッカー協会の専務理事さんなんかもよく知っているんだけど、厳しい言い方をしてしまえば、専務理事さんたちにしても、(サウルコス福井が)JFLには上がって欲しいけど、まだなんか他人事のような感じもあり、「僕たちに任せてください」という気概というか、やる気という点とかなんかも今一歩どうかな? っていう感じを受けたんだ。確かに「やる気」という点は確かにあるとは思うけど、八戸に行った時の市長や街ぐるみの一体感と比べてしまうと、ちょっと違うかなあ…と感じた訳よ。そう、ものすごく『どうにかしよう』って意識がね。僕も気がつけば(JFLを)15年間やっているんだけれども、今のJ2に行ったクラブの半分以上がうちを経て入ったチームになっている現状があるからこそ、ここ最近は「JFLがしっかりしないと、しっかりとしたJ2クラブは育てられない!」っていう意識を持つようになってきたんだ。初めのころは横浜FC以外は無かったけど、ザスパ(現ザスパクサツ群馬)が昇格して行った2004年以降、どんどん「上を目指す」というクラブが増えて来て、地域でJ2に上がりたいというクラブが次々とウチに上がってくるようになった訳だけよね。そんなときにいろいろな地域に行って、地元のサッカー関係者にクラブ当事者、さらにはそのチームを応援する人とかにも接して来たから、やっぱり『地元の盛り上がり』『熱意』『やる気』という部分は、しっかり見て来た自負があるし、だからなんとなく『今どういう感じか?』っていうのは、なんとなく分かる訳ですよ。

加藤さんの見解もそうですが、私自身も結果で上がれなかった時点で福井はある意味、選ばれなくて良かったのかな? という気もするんですよね。

加藤さっき言ったように、そういう風に自分たちがもう一回何をしなきゃいけないのかって考えないといけないよね。去年の福井の状況だって、佐野さんは長崎なんかにもいたからよく知っているし、正直、佐野さんはいろいろと頑張っていたんだけれども、なんとなく佐野さん1人がやってるいるだけという感じもあったね。

佐野監督

サウルコス福井監督してだけではなくGMとしてクラブを切り盛りして来た佐野監督。今シーズンは絶対的な信頼を寄せる堺陽二ヘッドコーチ(元V・ファーレン長崎ヘッドコーチ、前アルティスタ東御監督)を呼び寄せたことで、自身の役割もこれまでとはやや変わってくるだろう。

確かにそのとおりだと思います。佐野さんにおんぶにだっこでしたし、成年国体なんかも結局は「僕がやります」という感じになりましたからね。

加藤佐野さん1人で全部やっているっていう訳ではないにせよ、こちら側としては佐野さんの努力ばかり見えるという形になってしまったし、むしろ佐野さんが頑張るのではなく、彼を呼んだ周囲の人がどれだけその気になって頑張れるかっていう、そういう姿を見たかったんだけど、それがねえ… だから、そういうところがちょっと見えるか見えないかって、やっぱり大きいと思うし、僕らが来たときに八戸なんかは市長がわざわざ来たりしたしね。これだからって訳じゃないんだけど、やっぱりちょっとした姿勢というか、意識の問題なんだよね。それを言えば奈良なんかもさ、けっこう行政とかそういう人が来てたし、いろんなところでの盛り上がりという物を感じられたね。奈良の矢部くん(矢部次郎、元サガン鳥栖アルテ高崎)なんかもさ、事務局まで何回か来てくれた。奈良なんかだって悪くないと思ったよ。実力はともかく、盛り上がりや行政、そしてサポーターの支援の輪で比べたら、福井だったら奈良のほうが良かったかも知れない。

地域にサッカーの輪、スポーツの輪が広がっていくってのは当然素晴らしいことですが、JFLならではのHonda FCを筆頭として、今回のマルヤス工業(現FCマルヤス岡崎)のような企業チームなども出て来てくれるとリーグとしての面白みが増えるし、仕事をしながらサッカーも続ける人に励みにもなると思うのですが?

加藤理想的には僕もそういうクラブが出て来て欲しいという思うけど、なかなかねえ…(笑)。今の地域の状況を見るとさ、そういうチームは随分少なくなってしまったよね。ないね。東海でジェイテクトだったかな?。元々トヨタ綱機かなんかだったと思うけどね。そういうような企業チームがいまだに頑張っていることは嬉しいことだし、あの辺(名古屋を中心とした東海地域)って、トヨタ関連の会社で『日本の球技スポーツを支えていますよ!』みたいなところ(地域)じゃないですか? バスケットボールにしても、バレーボールも、ハンドボールとかさ。なんかトヨタ関連の会社で、日本の主立った球技を企業クラブとして持って支えているチームがあの周辺にいっぱいあるってのはサッカーのみならずいい雰囲気を作り出しているとは思うね。まあ、サッカーはちょっと方向性が変わっている(100年構想と企業における部活動の広告塔としての役割)からあれだけど、雰囲気がまず若干あって、企業チームがそれぞれの球技で頑張ってます! みたい感じでね。

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