ジュビロ磐田 vs サウルコス福井:観戦レポート

天皇杯全日本サッカー選手権大会第2回戦。天皇杯はこの回からJリーグチームが登場となり、各会場でカテゴリの枠を超えた試合が多数組まれた。北信越リーグの絶対王者であるサウルコス福井がJ1の下位に低迷するジュビロ磐田に挑む。ジュビロ磐田はJ1で降格圏内にあるチーム。浮上のきっかけを掴むためか、油断なくフルメンバーを容赦無くスタメンに起用した。サウルコス福井はガチのJ1のチームを相手にどこまでくらいつけるか。
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これが「貫禄」軽くあしらったジュビロ磐田

試合は序盤からサウルコス福井が主導権を握って攻勢に出る。終盤からサイドへ開くようにボールを運び、センターリングからシュートを伺う場面が幾度か見られた。しかしこういう構図になった裏にはジュビロ磐田の慎重な姿勢があったからこそ。ジュビロ磐田は夜勤明けのアマチュア選手のように動きが鈍く、パスも雑であったが、常に安全圏にボールを運ぶなど余裕を見せた。もがくサウルコス福井と、軽くあしらうジュビロ磐田。カテゴリが3つも離れていたらそりゃこれくらいになる。そんなことを考えていたら、あれよという間に試合は決着といえる展開に運ばれた。
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前半12分、ジュビロ磐田は右サイドから組み立て、跳ね返されながらも拾ってシュートを繰り返した結果、ペナルティエリア内で拾ったMF23山本康裕が丁寧にDFをかわして右隅に流し込んだ。
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前半22分、ジュビロ磐田はMF23山本康裕が右サイドをえぐり、折り返しをフリーになっていたMF10山田大記が難なく押し込んで2点目とする。
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前半25分、ジュビロ磐田はFW9山崎亮平が右サイドをえぐり、折り返しのこぼれ球をMF10山田大記が詰めて3点目とする。
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前半27分、ジュビロ磐田はFW9山崎亮平が一人で抜け出してGKとの一対一を制して4点目とする。
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あっという間に点差が開いた。それもそのはずで、サウルコス福井は肝心の被シュート場面で足が止まり、シュート選手に十分な時間を与えてしまっていた。まるで世界との差を目の当たりにした一昔前の日本代表のような。

サウルコス福井、まずは1点

緊張感なのか暑さなのか、両チームエンジンがかかり切らないままに試合時間が消費されてしまっていた。そんななかで追いかけるサウルコス福井は手段を選ばずがむしゃらに攻めるしかない。前半29分、サウルコス福井はロングボールから抜け出したFW10坂井優介がGKをかわしたが、無人のゴールへ放つシュートは大勢が悪くあさっての方向へ飛んで行った。この場面がサウルコス福井最初のシュートとなった。何とか一矢報いたい。そんな気持ちが表れた場面だ。
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そして攻撃的な姿勢を見せたサウルコス福井は前半で1点を返すことに成功する。前半35分、サウルコス福井は左サイドからのロングスローからFW9阿部優が頭で流し込んだ。意外に伸びたロングスローは守る側も意外だったのだろう。ジュビロ磐田守備陣の「え!?」という声が聞こてきそうな間合いを上手く突く形でサウルコス福井が1点を返した。
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前半はジュビロ磐田が4-1でリードして折り返した。

エンジンかかったサウルコス福井

ハーフタイムを挟み、ゴール裏からバックスタンドへ移動した。ゴール裏も悪くないが、やがり横からの方が見やすい。ヤマハスタジアムは特にスタンドの角度がきつめなので程よく俯瞰できる。っそんな小さな感動を覚えている間にちょっとした変化に気がついた。サウルコス福井の選手が前半に比べてよく走り、よく身を投げ出していたのだ。角度が変わったから?というのもあるかもしれないが、少なくとも私の目には前半と比べて堂々とプレーするサウルコス福井の選手が映っていた。後半2分、サウルコス福井はFW22亀山泰樹が飛び出して遠目からシュートを狙ったが、枠を捉えられない。
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後半14分、サウルコス福井はペナルティエリア内でDF3梅井大輝がワンツーで抜けだし、シュートまで持ち込んだが、GKに防がれる。
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ジュビロ磐田の駄目押しフルコース

サウルコス福井が最初からこの調子で出来ていればというのは禁句なのだろう。サウルコス福井がギアを一つあげたら同様にジュビロ磐田もギアを一つあげたのを目の当たりにし、ジュビロ磐田の、J1クラブの強さを痛感した。後半16分、ジュビロ磐田は右サイドをえぐったあと折り返しがDFに当たり、こぼれ球をMF23山本康裕が詰めて5点目とした。
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後半25分、ジュビロ磐田はMF23山本康裕が左サイドからペナルティエリアに侵入し、ループシュートでGKをかわしてゴールネットを揺らした。これで6点目。ジュビロ磐田は後半44分にFW18前田遼一の得点で8点目を加えてホームのお客さんを盛り上げた。
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やや物足らなくも、、

試合はジュビロ磐田が8-1で圧勝した。結果も内容もごくごく順当なものだ。 サウルコス福井には最初からもっとチャレンジして欲しかったというのが正直な感想となる。あまりにも普通に試合に入りすぎた感じがあり、それではカテゴリ差3の相手を負かすにはまるで物足らない。

前向きな捉え方をすれば、佐野体制で初めて格上と戦うことになった点だ。北信越リーグでは体感できない技術や間合い、勝負の運び方。これからJFLへ向けた戦いが待っているわけだが、この本番戦へ向けたブラシアップには十分な材料となったに違いない。佐野監督はV・ファーレン長崎時代にもJ2の東京ヴェルディを相手に真っ向勝負を挑み、大敗してる。そんな過去を顧みてみると、佐野監督はきっとこの試合で得たものをいい方向に導いてくれるに違いない。
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8点も取られたサウルコス福井だったが、応援席からは最後まで応援の声が途切れることがなかった。サウルコス福井は来年はJFLで戦うのが有力視されている。来年のJFLはJ3勢が抜けてやや静かな感じが予想されるが、彼らが上がってきた暁には、リーグを多いに盛り上げてくれることだろう。「次につながる」という意味で今回の大敗が実ることを願います。

速報くんレポート | ジュビロ磐田vsサウルコス福井

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