クマガヤSC vs 狭山ラトルズSC:観戦レポート

埼玉県リーグ1部。今年もサッカーどころ埼玉県の県リーグが開幕した。今回観戦したのはクマガヤSC狭山ラトルズSCの一戦。クマガヤSCは昨年は得点量産で上位グループに入り関東社会人大会に出場。将来のJリーグ入りも視野に入っているという。狭山ラトルズSCは昨年のリーグ戦で5位と関東社会人大会出場条件であった4位以内に届かなかった。優勝した坂戸シティFC(現・大成シティFC坂戸)が抜けた今年のリーグではどこまで順位を伸ばせるか。会場は埼玉スタジアム第4グラウンド。天気は爆弾低気圧一過の非常に気持ちいい晴れとなった。
20130407-134338.jpg

波乱の開幕

天気は晴れたが強風は変わらず吹き続けた。カメラアングルを確保すべくピッチを囲むネット際に陣取ったものの、風に煽られたネットとの格闘を強いられる。色々と機材の試行錯誤をしているうちに試合は思わぬ展開を迎えていた。前半7分、狭山ラトルズSCクマガヤSCの速攻を食い止めようとしてMF4中嶋義治がに退場処分を受ける。ボンネットの反射で逆光になりよく見えなかったという言い訳をした上で、この判定は少し厳しい判定のようにも思えた。クマガヤSCにとっては非常にラッキーな形でゴール正面でのFKを得ることになった。前半9分、クマガヤSCはゴール正面でFKを得たけどシュートはGKに片腕で防がれ、跳ね返りもクリアされてしまった。
20130407-134429.jpg
クマガヤSCが主に左サイドから組み立てて優位に進める。狭山ラトルズSCも一発狙いで攻め込む姿勢は見せていたが、なかなかシュートまで持込なかった。

狭山ラトルズSCがワンチャンスを活かすも・・

クマガヤSCが試合を優位に進める。やはり下馬評通りにクマガヤSCがこのまま押し切ってしまうのだろうと思ったが、その読みは見事に裏切られる。いや、あれだけ攻めながら決められないのはむしろフラグだったのかもしれない。前半20分、狭山ラトルズSCはFW7牛窪徹生がゴール前で粘り強くボールキープすると、反転して放ったシュートがゴールに突き刺さる。人数が少ない狭山ラトルズSCがおそらくファーストシュートで先制点を奪った。
20130407-134849.jpg
押され気味だった狭山ラトルズSCが先制したところで、このまま狭山ラトルズSCが逃げ切れるかというところに早くも試合の焦点が置かれた。しかし焦りの色を見せるクマガヤSCの猛攻を少ない人数で守り切るのはさすがに困難だったらしい。

前半34分、クマガヤSCは左サイドからのクロスがこぼれたところをFW9保谷直人が詰めて1点を返す。風の影響も合わせてこの試合、本当に何が起こるかわからない。ひとまず前半は1-1で折り返した。
20130407-140106.jpg

強風との戦い

ハーフタイムに「風が強くてフィジカルきつい」という会話がピッチ内から漏れてくる。私は風に煽られたネットと格闘するだけだが、対戦相手とも風とも戦わなければならない選手はもっと大変そうだ。セットプレーで置いたボールが転がり、なかなか蹴れないというのはこの試合で普通の光景だった。後半に入っても試合の構図的には変わらない。クマガヤSCが攻めて、狭山ラトルズSCが一発狙い。しかし狭山ラトルズSCの人数が一人少ないのは言われなければ分からないほどに五分の試合をしていた。
20130409-223338.jpg
後半7分、クマガヤSCは左サイドから放り込んだボールを拾ったFW9保谷直人がシュートまで持ち込んだけど防がれる。「しゃべってやろう」としきりに声を掛け合っていた狭山ラトルズSCの集中した守備をクマガヤSCは崩しきれない。

そうこうしているうちに第二の事件が発生する。後半18分、狭山ラトルズSCは左サイド高い位置でFKを得ると、MF22谷内雷がゴール前に放り込んだボールがそのままゴールネットを揺らす。どうやら風で煽られてGKの目測を違えたらしい。
20130409-222957.jpg
ちなみにこの日のクマガヤSCのGKはフィールドプレイヤー登録のMF17若宮正樹が務めていた。理由まではさすがに分からないが、メンバーを揃えられなかったクマガヤSCの弱点を上手く突いた得点という言い方もできる。狭山ラトルズSCが一人少ない中で再び先行した。

追いついたクマガヤSC

狭山ラトルズSCが風を味方につけた一方でクマガヤSCは風に苦しむ。クマガヤSCはどうやら攻撃の局面で長く速いパスを使って最終ラインを突破したかったらしいが、制度が上がらず、狭山ラトルズSCの的確なマーキングとラインコントロールにも苦しんでハマらない。そこに風のいたずらが加わると非常に難しそうだ。それでもクマガヤSCは後半29分、ペナルティエリア内でボールを得たFW11塚本浩史がシュートを決めて同点に追いついた。
20130409-224445.jpg

2-2の苦い(?)引き分け

試合は両者最後まで追加点を狙って攻め続けたが、崩しきれずに試合終了を迎えた。クマガヤSCにとっては数的に多く、なおかつ内容も押していたとあり勝ちたかったところだろう。あと一つでも、最後に正確なパスが通っていればまた状況が変わっていたかもしれないが、このカテゴリでそれ以上の精度を求めるのは度が過ぎている。むしろこのコンディションですらパスサッカーを展開してみせたところに脅威を感じた。

狭山ラトルズSCは数的不利になったのは仕方がないとして、それでなお集中を切らさずに、運も味方につけながら守り切った。個々のなすべき仕事がはっきりしていて背伸びしない。風にも負けず地に足がついているとは正にこのこと。埼玉県リーグが今年も開幕。関東最大勢力といえる埼玉県リーグから今年はどのチームが関東に上がるのか上がらないのか。楽しみが続きます。
20130409-225308.jpg

検索

Twitter

Facebook