ジェフユナイテッド市原・千葉 vs V・ファーレン長崎:観戦レポート

天皇杯全日本サッカー選手権大会第2回戦。JFLシードを獲得して本大会に挑んだV・ファーレン長崎は第2回戦でJ2のジェフユナイテッド市原・千葉と対戦した。V・ファーレン長崎は現在JFLで2位となっており、来季のJリーグ参入も十分に視野に入っている。J2を相手に一発かまして地元の機運を高めたいところだろう。会場はフクダ電子アリーナ。直射日光が容赦なく差し込み、真夏の雰囲気を演出する。
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今回はカメラの準備ができなかったため、写真は少なめです。

積極的にシュートを放つV・ファーレン長崎

試合は互角で運ばれる。両チームとも後方でゆっくりとボールを回し、攻撃の機会を伺っては前線へとボールを運んだ。違いといえばジェフユナイテッド市原・千葉が強引にでもペナルティエリア内への侵入を試みるのに対してV・ファーレン長崎は隙あらばシュートを打っていく。前半10分、V・ファーレン長崎はジェフGKの甘いクリアをMF6前田悠佑が拾ってロングシュートを放ったが余計な回転がかかって枠外となる。前半20分には最終ラインを抜け出したFW8松橋章太がGKをかわすシュートを放ったが、ラインぎわにいたDFに阻まれた。

耐えきれず失点

シュートは圧倒的にV・ファーレン長崎の方が多かった。それだけ押し気味に進めていたとも言えるが、ひたすらに裏を狙ってくるジェフユナイテッド市原・千葉の攻撃陣へスペースを与えず、決定的なシュートを打たせなかった。しかしV・ファーレン長崎は繰り返し仕掛けられることで、時間の経過と共に綻びがみられるようになる。

前半32分、ジェフユナイテッド市原・千葉は高い位置でボールを奪い、簡単につないでMF11米倉恒貴をフリーで裏に走らせるが、MF11米倉恒貴はGKとの一対一を決めきれない。攻撃パターンだけを見ているとどちらがプロチームか分からないくらいのクリエイティブさではあるが、単純な戦術のなかでも試行錯誤の結果を形として表せられるのはさすがだ。そして前半34分、ジェフユナイテッド市原・千葉はカウンターからFW8オーロイが抜け出して右に開き、折り返しをFW32大塚翔平がフリーで合わせ、先制ゴールを奪った。

前半36分にV・ファーレン長崎は右サイド低めの位置からのクロスをFW15水永翔馬が頭で捉えたが、右ポストを叩く。前半は0-1で折り返したが、ゴールまであと少しのところまでは到達していた。

後半に入るとV・ファーレン長崎の時間帯が増える。構図として大きく変わったわけではないが、特に無理して攻める必要がなくなったジェフユナイテッド市原・千葉の消極さが際立ったよう感じた。だからといって大きな局面を迎えていたかといえばそうでもない。引いてしまっていたジェフユナイテッド市原・千葉の守備を崩せずに苦労した。

V・ファーレン長崎が苦労している一方でジェフユナイテッド市原・千葉のカウンターが徐々に冴える。ラインが高くなったV・ファーレン長崎の裏を突くようにジェフユナイテッド市原・千葉が仕掛ける。前半と全く同じ展開だ。後半16分、ジェフユナイテッド市原・千葉はMF7佐藤勇人が裏へ抜け出したが、GKとの一対一を外す。後半18分には右CKのクロスからMF28町田也真人が反転してシュートを放ったが、枠外となった。前半はこの流れからジェフユナイテッド市原・千葉が先制点を奪ったが、この度はオフサイドを取られることが多くそうもいかなかった。

後半も終盤に差し掛かるところで再びV・ファーレン長崎の勢いが増す。後半27分、V・ファーレン長崎はカウンターから右に開いてFW13有光亮太がニアにいいボールを送り込んだがクリアされる。後半30分、V・ファーレン長崎は右サイドで得たFKから最後はDF2崔宰銀が合わせたが、左にわずか外れる。試合終盤に強いV・ファーレン長崎がこの試合も例外なくペースアップする。シュートを打てるようになってきた。

V・ファーレン長崎は最後まで諦めずに攻め続けたが、J2でも失点数が少ないジェフユナイテッド市原・千葉の守備を破ることはできなかった。

敗れたが互角の勝負

ジェフユナイテッド市原・千葉が前半に奪った先制点を手堅く守り切って1-0でV・ファーレン長崎をねじ伏せた。全体的に非常に緊張感が高く、V・ファーレン長崎も十分にやれていただけに最後まで目が放せない試合だった。V・ファーレン長崎としては悔しい結果となってしまったが、攻守ともに互角にやりあい、十分にそのプロセスが通用すると示たのは非常に有意義な90分だった。リーグ昇格を賭けたラストスパートへの自信と勢いにつながることだろう。
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