東京ヴェルディ vs HOYO AC ELAN大分:観戦レポート

天皇杯全日本サッカー選手権大会第2回戦。HOYO AC ELAN大分は1回戦で長崎県代表の長崎総合科学大学付属高校を打ち破って初めてJリーグチームとの対戦を実現させた。対するはJ2の東京ヴェルディ東京ヴェルディは天皇杯の初戦に弱く、一昨年まで6年間、天皇杯での勝利がなかった。ただし、長く監督を務めていた川勝監督の辞任を受けて始めて挑む重要な試合でもある。不安定なプロチームを相手にJFL1年生のHOYO AC ELAN大分がどこまでくらいつけるか。会場は西が丘サッカー場。雨も心配されたが、直射日光が厳しく暑い天候のなかで行われた。
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回す東京ヴェルディ、ゆったりと構えるHOYO AC ELAN大分

試合は立ち上がりから東京ヴェルディがひたすらにボールを回す。無造作にボールを動かしてジワジワと崩すのがこのチームのスタイルだが、監督が代行となったこの試合もそのスタイルは変わらなかった。

HOYO AC ELAN大分東京ヴェルディ独特のパスサッカーを受け入れることに成功する。ゴール前を固め、無理にボールを取りにいくことなくじっと我慢して反撃の時を待った。東京ヴェルディも隙を見て遠目から狙って来るなどの姿勢を見せていたがHOYO AC ELAN大分は何とか耐えていた。
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HOYO AC ELAN大分は耐えつつも時折少人数で攻撃の機会を作る。前半11分、HOYO AC ELAN大分はゴール正面でボールを得たMF25福満隆貴がシュートを放ったが、左にわずか外れ、サイドネットを叩く。少数精鋭で攻撃を組み立てる形は地域決勝を勝ち抜いた時となんら変わらない。さすがにJ2を相手だと崩せる確率はグンと低くなったが、それでも惜しいところまでいけると証明した。
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東京ヴェルディが遠目からのシュート2発で先行

ひたすらに耐えるHOYO AC ELAN大分だったが、中央を固めるだけで勝てる相手ではなかった。こう改めて客観的に見てみると、やはりJ2の選手は一味違う。東京ヴェルディは崩しきれないならばと言わんばかりに遠目からのシュートを狙うのだが、これがあまりにも高精度だった。

前半17分、東京ヴェルディはMF23梶川諒太が左サイドから放り込むと見せかけて放ったシュートがそのまま右に突き刺さる。前半31分には右サイドでボールを回し、DF19森勇介がペナルティエリア手前に折り返したボールをMF16飯尾一慶がゴール右隅へ丁寧に叩き込んだ。東京ヴェルディが簡単に2点のリードを奪って前半を折り返した。
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余裕の東京ヴェルディ、打つてなしのHOYO AC ELAN大分

東京ヴェルディはハーフタイムにMF16飯尾一慶に替えて若手のMF36中島翔哉を投入する。東京ヴェルディがこのような采配に踏み切れるほどに両者の間には大きな差があった。東京ヴェルディは後半も軽くHOYO AC ELAN大分をいなし、たんたんとボールをまわし、ゴールに迫る。若手のMF36中島翔哉にボールを集める余裕を見せながら。
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HOYO AC ELAN大分は想像以上になす術がなかった。前線にボールが収まるものの、攻撃らしい攻撃が組み立てられない。後半15分、HOYO AC ELAN大分はFW28島屋八徳が右サイドからドリブルで持ち込んだが、DFに阻まれてその先に進めない。
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後半35分、HOYO AC ELAN大分は右サイドからのクロスにニアでFW11中嶋雄大が合わせたが、GKに防がれた。後半36分には左サイドからのクロスにファーでフリーになっていたFW28島屋八徳が足元で合わせたが、ミートせず枠を大きく外れた。
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これがHOYO AC ELAN大分の限界だった。HOYO AC ELAN大分は最後まで諦めず食らいついて行ったが、結局崩し切ることなくタイムアップを迎える。最後は後半45+4分にCKからFW45ジミー・フランサのヘディングシュートで失点をし、0-3で敗れた。
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余裕の圧勝と見事な完敗

東京ヴェルディが余裕をもって圧勝した。2部と3部なのだからしかるべき差があって当然なのだが、見世物として評価するならばこの歴然とした差はあまりにも残念だった。

しかしHOYO AC ELAN大分の一貫した少数精鋭アタックには一定の美学を感じる。互いに足元で勝負するしか能がないチーム同士(という評価でいいのかな)、真っ向勝負でJ2の東京ヴェルディが勝つのは必然だった。

HOYO AC ELAN大分にとって相手が悪かったとしか言いようがない。JFLの下位でもがくHOYO AC ELAN大分が初めて実現させたJクラブとの対戦で得たのもはあるのか。ただの記念受験で終わらせるにはもったいない。
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