Y.S.C.C. vs カマタマーレ讃岐:観戦レポート

日本フットボールリーグ第22節。Y.S.C.C.カマタマーレ讃岐をホームに迎えた。Y.S.C.C.は開幕直後に迎えたトンネルを抜けたあとは波がありつつも安定して勝利を重ね、昇格組としては十分な合格点と言える4位にいる。一方のカマタマーレ讃岐は前回の試合で3連敗となっており目標のひとつであるJ2は遠い7位まで落ちてしまった。この試合の焦点はひとつ、カマタマーレ讃岐がトンネルを抜けられるか。ホームのY.S.C.C.というのはとてもハードルが高い。会場はニッパツ三ツ沢球技場で、日が傾き始める15時にキックオフを迎えた。
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主導権握るも焦るカマタマーレ讃岐

試合開始と共に試合の主導権を握ったのはカマタマーレ讃岐だった。カマタマーレ讃岐はボールを奪ったあとに空いてるスペースを上手く利用しながら素早くボールを回し、速攻を仕掛ける。しかし連敗している焦りもあるのか、これが結構雑だった。ボールは簡単にY.S.C.C.に奪われ、ショートカウンターを食らう。

前半16分、Y.S.C.C.は左サイドからグラウンダーのクロスを送り込むが、ゴール前に飛び込んでいたFW10辻正男には僅かに合わない。Y.S.C.C.はとりわけ決定的なシュートを放てていたわけではなかったが、得意のショートカウンターからチャンスを作り続けた。
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しぶとく仕掛けて先制点

カマタマーレ讃岐Y.S.C.C.の素早い寄せに苦しんだ。しかし徐々にY.S.C.C.の手に慣れ、試合の空気に馴染むと前線のタレントが存分に力を発揮しだした。前半20分、カマタマーレ讃岐は速攻から左サイドを突破し、折り返しをゴール正面でMF20アンドレアが合わせようとしたが、足がもつれて十分なシュートが放てない。
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それにしてもカマタマーレ讃岐の前線はタレントが豊富だ。ボールを足元でキープ出来る選手ばかり揃っている。だからチーム全体でリスクを冒さずとも十分に効果的な攻撃が繰り出せる。なかなかゴールへと直結しなかったが、繰り返すことで道は開けた。前半23分、カマタマーレ讃岐はFW21岡本秀雄が右サイドを突破すると、深くえぐって折り返す。マイナス方向へ送られたボールをFW9石田英之が丁寧に合わせて先制ゴールとした。
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これぞホームのY.S.C.C.

前半41分、Y.S.C.C.はショートカウンターから右サイドを抜け出し、素早く放り込んだボールをFW10辻正男が押し込んだ。前半の序盤に見せた形がここで実る。カマタマーレ讃岐としてはオフサイドのセルフジャッジをして対応が遅れた事情もあり、もったいない場面だった。前半は1-1で終えた。
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こう着状態をカウンターで打開する

後半に入ると前半の高い緊張感はそのままにこう着する。両者ともキーマンが封じられ、チャンスメイクが叶わない。後半10分にY.S.C.C.が左サイドから流れるようにボールを動かしてシュートまで持ち込むなど、Y.S.C.C.のパスワークが光る場面がいく度かあったが、カマタマーレ讃岐の守備に腰があり崩しきれなかった。
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流れは徐々にY.S.C.C.へと傾く。ホームの雰囲気も後押ししてこのまま逆転しかねないと思えたが、ここで生きたのがカマタマーレ讃岐の速攻だった。後半18分、カマタマーレ讃岐はカウンターから抜け出したFW21岡本秀雄がそのままGKをかわして無人のゴールにへボールを送り込む。カマタマーレ讃岐が後半の均衡を破って再びリードを奪った。
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これぞ結果至上主義の戦い方

カマタマーレ讃岐が再びリードを奪ったあとは、ボール支配率で言えばあまり大差が無い。ただしカマタマーレ讃岐はキープしている時間が多かったので攻めていた時間としては。Y.S.C.C.の方が多かった。その中で差が表れたとすれば、それはマリーシアの上手さだったのかもしれない。

カマタマーレ讃岐はあくまでもルールの範囲内で狡猾なプレーを繰り返した。それはカマタマーレ讃岐がプロチームでY.S.C.C.がアマチュアチームという性質の違い上し方が無いことであり、JFLの面白みでもある。後半37分には際どい競り合いからY.S.C.C.のDF4服部大樹が2枚目の警告を受けて退場してしまう。その後もカマタマーレ讃岐は上手く時間をやりくりして逃げきった。
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試合後、ピッチ上の男たちは雄叫びをあげて乱れる。4試合ぶりとなる勝利の味は格別に美味かったことだろう。今回はカマタマーレ讃岐の不調の具合を確認する目的できたはずが、そんなものは微塵も感じなかった。前回の横河武蔵野FC戦と、あるいはそのずっと前から続くカマタマーレ讃岐の姿と変わりがなかったのだ。意図がはっきりしているサッカーは見ていてとても楽しい。両チーム共に個性が強く表れるチームだけに充実した90分間を過ごすことができた。
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