FC上田ジェンシャン vs アルティスタ東御:観戦レポート

北信越フットボールリーグ第12節。FC上田ジェンシャンアルティスタ東御が対戦した。FC上田ジェンシャンはリーグ序盤こそ上位に顔を出していたが、気がつけば負けが込み、前節でようやく連敗を6で止めた。降格圏を目の前にしており、そろそろお尻に火が付きはじめた。アルティスタ東御は昨年の快進撃から今年も優勝争いの筆頭と思われていたが、現在は負け越しの4位とひとつ壁を越えられないでいる。首位攻防戦の裏で行われるプライドをかけたある種の信州ダービーが松本平運動公園球技場で行われた。
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共に動きだせない

2週間前にも全社県予選で両チームは対戦していた。その試合は2-2で引き分けた末にPK戦をFC上田ジェンシャンが制している。対戦したばかりとあってそれが因果しているのかは定かではないが、序盤は非常に慎重にボールを動かしていた。

先にボールを支配したのはFC上田ジェンシャンFC上田ジェンシャンは中央からサイドに開くようにボールを動かして突破を図る。しかしひとつの攻撃スタイルを見せたのは立ち上がりの数回で、アルティスタ東御に警戒を強められたあとは全く機能しなくなる。対するアルティスタ東御は丁寧に繋ぎながら前線へボールを収めようとするのだが、なかなか叶わない。非常に拮抗した展開となった。
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アルティスタ東御の積極的な姿勢が先制点に

この拮抗した状態を打破しようと行動を起こしていたのはアルティスタ東御だった。アルティスタ東御は隙あればシュートを打つ姿勢を徹底し、次々とFC上田ジェンシャンのゴールに襲いかかった。形としては手探りではあったが、この姿勢が先制点につながった。前半21分、アルティスタ東御は左コーナーキックを得ると、FW11藤丸雄平が上げたクロスをニアに詰めていたDF4西井光が頭で合わせる。拮抗した試合で重要な1点を奪った。
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先制されたFC上田ジェンシャンは反撃に出たいとことであったが、アクシデントが起きる。MF24吉澤宏章が負傷で離脱を余儀なくされ、前半31分にMF16和田直樹を投入した。これに伴い中盤の構成を変更することになり、結果として攻守分離が起きてしまった。バックラインと攻撃陣の間に広大なスペースが生まれて反撃に転じられない。そんななかで前半38分には速攻からMF17飯嶋裕樹がペナルティエリア内でシュートを放ったが、 GKに防がれた。
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攻撃機会を増やしたアルティスタ東御

後半にはいるとひとまずFC上田ジェンシャンの攻守分離は解消される。MF20入戸野慎一がアンカーのように中盤の穴を埋め、間延び状態を解消する努力がされた。そして試合は前半序盤のような拮抗した状態に復元された。

復元されたと言っても変化はある。アルティスタ東御は前線の選手がボールを引き出せるようになっており、前半と比べたらトップにボールを収められるようになる。アルティスタ東御は多くの速攻のチャンスを生み出した。後半16分、アルティスタ東御は速攻からFW9田中剛が抜け出して落ち着いてシュートを放ったが、左に外れる。
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後半21分、アルティスタ東御はペナルティエリア内で3対2の状況を作るが、放ったシュートは全て防がれる。あまりの決まらなさにGK22海野剛から「勘弁してよ!」と檄がとぶ。
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後半25分、アルティスタ東御は速攻から最後はFW9田中剛がシュートを放ったが枠を外れる。
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どれだけ決定機を作っても決めきれないアルティスタ東御。そんな日もあると済ませてしまってもいいのだろうが、1点差というスコアを考えると早めに突き放したいのが心情だったことだろう。アルティスタ東御は後半26分にシュートを外しがちだったFW9田中剛に替えてFW17秋満知樹を投入する。この交代が実ることになった。後半27分、アルティスタ東御は右サイドからのクロスをゴール正面に走り込んでいたFW17秋満知樹が頭で押し込んだ。
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勢いでねじ伏せたアルティスタ東御

後半31分、FC上田ジェンシャンはMF25田中雅士のミドルシュートで1点を返す。アクションとは起こしておくものでアルティスタ東御は結果的に2点目をとりに行った姿勢が正解だと明らかになった。FC上田ジェンシャンが1点を返したことで勢いづいても良さそうな気がしたが、追加点で勢いづいていたアルティスタ東御のそれには及ばなかった。

アルティスタ東御は後半33分、FW10石戸浩士に替えてDF23高野修を投入する。疲れが見えていた攻撃陣を入れ替えることで活性化を図った。そしてこの姿勢がまたしても得点につながる。後半37分、アルティスタ東御はペナルティエリア内右側でFW17秋満知樹が粘り強くボールをキープし、押し返したボールをFW10石戸浩士の代わりに2トップの一角に入っていたMF7喜屋武聖矢が押し込んだ。
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後半45分にはFW17秋満知樹がクリアし損ねた相手DFからボールを奪って押し込み、追加点とする。
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アルティスタ東御の粘り勝ち

拮抗した展開とは何だったのか。アルティスタ東御が結果的に4-1でFC上田ジェンシャンをねじ伏せた。総合してみれば確かにそれだけの力の差はあったのだが、実はFC上田ジェンシャンがそれまでよく粘っていた試合だったという評価もできる。そのFC上田ジェンシャンの粘りに優ったのもアルティスタ東御の粘り強さ。その裏にはアルティスタ東御によるFC上田ジェンシャンのマークを外すための試行錯誤があったのは確かだが、「粘り勝ち」という月並みな表現でまとめたい。
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素晴らしい速攻を見せてくれたアルティスタ東御。ボールの収まりどころがなくて攻撃の厚みが無いあたりがまだまだ優勝争いに絡めない原因なのだと思うが、その鋭い攻撃スタイルは見ていて楽しいものだった。FC上田ジェンシャンに代わる信州3番目のクラブとしてさらなる積み重ねと飛躍を楽しみにしたい。
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