流通経済大学FC vs S.C.相模原:観戦レポート

関東リーグ前期第8節。4位の流通経済大学FCが首位のS.C.相模原をホームに迎えた。S.C.相模原は首位ではあるが、勝ち点で並ぶ2位のエリースFC東京にピタリとつけられており、全く余裕がない。次節は直接対決を控えてることもあり、万全の状態で迎えるためにもこの試合だけは落とせない。対する流通経済大学FC流通経済大学サッカー部の2軍に相当する。上位に付けているだけでなく、当時首位のエリースFC東京を破った実績もあるので、S.C.相模原としては全く油断ならない相手だ。方や大学生、方やプロということでコンディションに言い訳が効かないハイレベルな試合が予想された。会場はたつのこフィールド。快晴ではあったが、強めの風が心地よかった。
20120527-172443.jpg

S.C.相模原のコーナーキックラッシュ

共にボールをキープができるチーム同士の対戦。主導権を先に握るのはどちらかというのがひとつの焦点となっていた。立ち上がりから両チーム丁寧にボールを回して打開を図ろうとしているのだが、なかなか効果的な攻撃に結びつかない。そのなかで多くのチャンスを作ったのはS.C.相模原だった。

S.C.相模原は流れの中から攻撃を組み立てることこそできなかったが、多くのCKを得れた点とセカンドボールをよく拾えていた点で攻撃の機会が増える。前半5分、S.C.相模原は左コーナーキックからこぼれ球をPA内でFW7菅野哲也がシュートする。鋭く放たれたシュートではあったが、ボールはポストに直撃した。
20120527-173331.jpg

サイド攻撃の流通経済大学FC、カウンターのS.C.相模原

序盤のCKラッシュを抜けると、前半は攻守を入れ替えながら運ばれる。流通経済大学FCはサイドに向けてボールを運び、クロスから打開を図る。前半24分、流通経済大学FCは右サイドからMF8鈴木玲央がクロスを上げ、MF24内山俊彦がペナルティエリア内でヘディングシュートを放つ。しかしこのシュートはコースが甘くGKに取られてしまった。前半38分には左サイドを抜け出してゴール前へ折り返すが、ゴール正面に走り込んでいたFW29川口徹には僅かに合わない。触ればゴールという場面だった。
20120527-172919.jpg
S.C.相模原は放り込みとカウンターから速攻を仕掛けて流通経済大学FCに襲いかかる。前半26分、S.C.相模原はカウンターからFW9森谷佳祐がペナルティエリア直前まで持ち込んでシュートを放つもGKのファインセーブにあう。その後のCKの流れからペナルティエリア内でDF3工藤祐生が頭でシュートしたが左にわずか外れる。
20120527-173807.jpg
20120527-174113.jpg
攻撃の機会はセットプレーも含めてS.C.相模原の方が多かった。しかし流通経済大学FCがそれほど攻撃に重きを置いてこなかった事もあり、崩し切るという場面は殆ど見られなかった。流通経済大学FCがどのタイミングで勝負を仕掛けてくるのか。あるいは引き分けも辞さない戦い方をしてくるのか。後半の焦点は流通経済大学FCの出方に絞られた。

後半序盤の猛攻を生かしきれなかったS.C.相模原

後半にはいると、序盤はS.C.相模原が完全にペースを握る。S.C.相模原は球際でよく勝てており、敵陣の高い位置でいく度となくボールを保持できていた。後半3分、S.C.相模原は右サイドFKからクロスのこぼれ球をDF3工藤祐生がシュートするが、DFに当たって外れる。後半6分には右サイドからのクロスのこぼれ球をFW9森谷佳祐が体勢を崩しながらシュートをするが、これも防がれる。
20120527-175217.jpg
20120527-175225.jpg
S.C.相模原がボールも収め、さらにセカンドボールも拾っているのに対し、流通経済大学FCは競るのもそこそこにシュートやパスのコースを切りに奔走する。流通経済大学FCも決して引き分け狙いで守備に徹していたというわけではなかったが、後半序盤は前半ほどに攻める場面は作れなかった。それでも後半11分に後半最初のシュートを放つと、風速の上昇と共に徐々に攻める機会が増えてくる。狙いはサイド攻撃と変わりはないが、しつこく狙うことで打開を図った。
20120527-175714.jpg

風上流経大のロングシュートラッシュ

序盤のS.C.相模原ペースを抜けると、風上の流通経済大学FCが徐々に攻撃の機会を増やすようになる。後半24分、流通経済大学FCは敵陣左サイドで得たフリーキックからゴールに向けて巻くようなクロスを送り込む。ゴールの枠を捉えた絶妙なクロスではあったが、GKに防がれた。直後のCKからは、こぼれ球を起点に微妙に高くなった最終ラインをDF5中津川翔太がスルーパス1本で抜け出してシュートを放ったが、威力が甘くGKの正面を捉える。
20120527-180419.jpg
20120527-180231.jpg
試合終盤は完全に流通経済大学FCが主導権を握る。ただし、流通経済大学FCは風をうまく利用しようとしたのか、深く攻め込むことをせずに遠くからのシュートを狙い続ける。これまで流れから崩し切る場面が殆どなかったのだから悪くない選択だったのだろう。しかしその風をうまく利用することなく、効果的なシュートは放てなかった。

流通経済大学FCの堅守に丸

試合はスコアレスドローで終えた。S.C.相模原が攻め、流通経済大学FCが守りきったという印象ではあるが、互いに1点を取って勝ちたかった試合だったことだろう。細かいところで足らない点は多々あったと思うが、この試合で最も光ったのは流通経済大学FCの守備だったと思う。S.C.相模原の攻撃は決して悪いものではなく、縦に横に揺さぶりを掛けて守備を崩しにかかっていた。それでも流通経済大学FCは全く守備に隙をつくらず、球際に当たりにいくときとコースを切りに行くときの判断が的確だった。S.C.相模原に多くのセットプレーが与えられたのはその弊害だったのだろう。流通経済大学FCは今年の関東2強を相手にこれで1勝1分。優勝候補とは違うかもしれないが、関東リーグの台風の目として面白い存在になっている。
20120527-180836.jpg
S.C.相模原は来週にホームでエリースFC東京との首位攻防戦を控えている。今回の引き分けは本当の意味での「不運」だと割り切って次節に臨みたい。
20120527-180910.jpg

検索

Twitter

Facebook