栃木ウーヴァFC vs 藤枝MYFC:観戦レポート

新栃木駅から自転車新発田号で公園に到着すると、大々的に「栃木ウーヴァFCvs藤枝MYFC」の文字が飾られていた。ずいぶんと大きく取り上げられているなと思えば、陸上競技場前の広場が丸っとお祭り会場になっていた事に気がつく。その正体は丸和住宅の住宅博覧会。ただ単にバッティングしていた訳でなく、イベント内でチケットの抽選会が行われるなどしっかりとコラボレーションしていた。お祭りに訪れていた多くの家族連れもそのまま試合会場に流れる事になり、普段以上の賑わいを見せることになった。栃木ウーヴァFCの完全なホームの雰囲気の中で行われるのはJFL第12節の藤枝MYFC戦。15位、16位と下位に沈むチーム同士の対戦となり、なかなか勝てないなかで訪れたビッグチャンス。この試合だけは勝っておきたいと、想うのは両チーム同じだったはず。
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栃木ウーヴァFCの放り込み大作戦

試合を開始間もなくして試合の主導権を握ったのは栃木ウーヴァFC栃木ウーヴァFCはボールを奪うと機をみて最前線へボールを送り込むが。長身のFW25若林学に当てるか、サイドの選手を裏に走らせるか。単純な手ではあるが、この攻撃が高性能だった。

前半4分、栃木ウーヴァFCはショートカウンターから右サイドをMF10高安亮介が抜け出し、折り返しをMF11市川稔がよく狙ってシュートする。カーブをかけた嫌らしいシュートではあったが、わずか左に外れた。前半23分にはカウンターから縦パス1本でMF34濱岡和久が抜け出し、GKと一対一の場面を迎えたが、シュートはGKに止められる。
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藤枝MYFCは押されながらも対応

藤枝MYFC栃木ウーヴァFCの高性能な放り込み攻撃に幾度か危機的場面を迎えるが、辛うじてしのぎ続けると、徐々に適応してくる。適応と言っても藤枝MYFCは単純にターゲットとなっている選手とスペースを警戒するだけなのだが。藤枝MYFCは守備を意識せざるを得ない状況で攻撃の機会はセットプレーとカウンター程度だったが、相手の意図に対してうまく対応したという点では悪く無い内容だった。前半8分、藤枝MYFCは高い位置でボールを奪ったFW11西山貴永がそのまま左サイドを駆け上がる。タメを作ってから折り返したボールをFW22皆川翔太がニア合わせた。至近距離で放ったシュートではあったが、GKに取られてしまった。
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藤枝MYFCは押される時間が多い中で前半終盤に向けてある程度のポゼッションサッカーが出来るようになる。特別に決定機を作る事は無かったが、東海リーグ時代に見せていたパスサッカーの片鱗を見せる事があり、栃木ウーヴァFCの守備を脅かした。
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後半も引き続き放り込み大作戦

後半に入っても栃木ウーヴァFCのペースは変わらない。栃木ウーヴァFCは前半と変わらず、サイドの裏やFW25若林学をターゲットにボールを送り続けて攻撃を組み立てる。後半4分、栃木ウーヴァFCは右サイドを縦パス1本でMF10高安亮介が抜け出し、GKが出ていたのを見計らってループシュート(かあるいはクロスか)を放つ。しかし藤枝MYFCのDFがよくケアをしており、ゴール直前でかき出された。後半8分には左サイドをMF34濱岡和久が抜け出し、クロスを長身のFW25若林学が頭で合わせる。天から叩きつけるように放たれたヘディングシュートはGKの正面を突いた。
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ところで、この日の栃木ウーヴァFCのシュートは殆どGK16朴一圭の正面に飛んでいった。この現象の原因として今年途中から正GKの座を掴んだGK16朴一圭の安定性が浮かび上がる。藤枝MYFCのサポーターさん曰く、ここ数試合は本当に安定しているとのこと。結果だけを追っていると藤枝MYFCはここにきて守備が安定していた印象があったが、その要因の一つに新しいGKの台頭があった。

藤枝MYFCが一つのチャンスから先制点

守備に奔走する藤枝MYFCはボールを奪ってからなかなか前へボールを運べない。丁寧にパスをつなぎながらサイドに開くように運ぼうとしているのだろうが、2本、3本のパスが簡単につながるほどJFLは甘くない。しかしその少ない攻撃機会を得点に結びつけた。後半12分、藤枝MYFCはペナルティエリア内右側でボールを保持したMF18橋本巧が守備の注意を十分に引きつけてから折り返すと、ゴール正面にフリーで走り込んでいたFW9アランが丁寧に合わせた。押される展開の中で我慢して我慢して掴んだ掴んだ先制点。JFL初勝利へ向けて藤枝MYFCはこのリードを守り切れるか。
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スコアが動いた事で両者のバランスは微妙に崩れる。藤枝MYFCが引き気味に構えていることに代わりはないが、栃木ウーヴァFCが前線に人数をかけるようになったことで藤枝MYFCにカウンターの機会が増える。栃木ウーヴァFCにとって幸運だったのは、藤枝MYFCがカウンターが得意なチームではなかったこと。もし、藤枝MYFCにスピードスターが一人でもいれば点差はかなり広がっていたのかもしれない。

大観衆のなかで引き下がれない栃木ウーヴァFCは試合終盤にかけて猛攻をしかける。栃木ウーヴァFCは見境なしに長身のFW25若林学へボールを送り続けて打開を図った。後半35分、栃木ウーヴァFCはFW25若林学に当てたこぼれ球をMF11市川稔が拾ってシュートまで持ち込む。放り込み戦法の理想的な形を作り出した栃木ウーヴァFCだったが、シュートはDFに防がれた。
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藤枝MYFCがJFL初勝利

試合は藤枝MYFCが1点を守りきって1-0で勝利。開幕から2ヶ月にしてJFL初勝利を掴んだ。ゼロからの出発となった開幕2試合と比較すると、最初から最後まで集中力を切らすことなく戦うことができていたあたりに積み重ねを感じた。攻め続けられながら無失点に抑えた守備の頑張りはその成果物なのだろう。まずは一つの壁を乗り越えた。次の目標はホーム初勝利。
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1500人動員大成功

栃木ウーヴァFCは大観衆のなかで攻め続けながら1点を奪えずに敗れた。1点を取られたことよりも1点も奪えなかったことは重く考えるべきかもしれない。しかし最後まで諦めることなく攻め続けた姿勢は多くのお客さんに響いたはず。今回は大々的なイベントを打って人を集めることに成功したが、恒常的にこれくらいの人が集められるチームであってもいいなと思い、今日はその足がかりになる試合となったことでしょう。JFL昇格を果たした当初から訪れる度にホームの雰囲気が強くなっている気がします。
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