FCコリア vs 神奈川県教員SC:観戦レポート

4月も半ばにさしかかり、花見という単語が似合う風景が見られるようになってきた。関東サッカーリーグが今週末から開幕。1部はその大半が8日日曜日に行われる一方で、1試合が7日土曜日に先駆けて行われた。FCコリアと神奈川県教員SCで行われる開幕戦。FCコリアは監督を交代し挑む初めての試合。神奈川県教員SCは1部で2年目のシーズンを迎えることになった。季節はずれの冷え込みと強風に加えて日が傾き始める時間帯ということで観客席は寒さとの戦いも強いられる。余談だがこの試合前に観戦した西が丘サッカー場での大学サッカーでカメラのバッテリーを消費しすぎて、個人的にカメラのバッテリーとの戦いも強いられた。会場は赤羽スポーツの森公園競技場
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FCコリアのパスサッカーは健在

巧みなパスワークから繰り出される攻撃的なサッカーが特徴なFCコリア。今年もその攻撃的スタイルは健在だった。FCコリアは左サイドのDF5成慶泰とMF8皇甫永実を起点にがテンポよくボールをつなぎ、スイスイと前進してみせる。ところが少し様子がおかしい。攻撃を組み立て、クロスを上げるところまでは完璧なのだが、最後の最後で肝心な仕事ができない。前半25分、FCコリアは左サイドをスルーパス一つでDF5成慶泰が抜け出し、流れのままに中央へボールを放り込む。放り込まれたボールに対してゴール正面で構えていたMF8皇甫永実のシュートはからぶり、ファーでボールを拾ったFW11姜豪のシュートは神奈川県教員SCの体を張った守備にブロックされてしまった。この場面こそ象徴的ではあったのだが、最後の所できちんとしたシュートが打てない場面が多かった。
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テンポよくボールを繋いでくるFCコリアに対し、神奈川県教員SCはどうしても後手に回らざるを得なかった。足元の巧さで違いがハッキリ現れていたのでもはや仕方がない。神奈川県教員SCは後手に回りながらもFCコリアからボールを奪うと、丁寧に繋いでトップの選手にボールを送りつづけた。しかしながら神奈川県教員SCの攻撃はFCコリア以上に手詰まりだった。そもそもボールが高い位置に収まる機会が少ない。神奈川県教員SCの攻撃はFCコリアの手馴れた守備網に簡単に引っかかってしまい、シュートといえば遠目から放ったものしか見られなかった。

攻めきれないFCコリアと、攻めれない神奈川県教員SC。完全に手詰まりだった。裏を返せば互いに守備で頑張っていたという消化もできるが、膠着したまま終えるほど上手な守備を見せていたといえばそうでもない。いずれ迎えるであろう膠着打破のときを待った。

笛の仕業

前半38分、最悪な展開で膠着状態は破られた。FCコリアがペナルティエリア内で放ったシュートが神奈川県教員SCのDF56西聖我が手で弾いてしまう。あからさまなハンドでFCコリアにPKが与えられた。このジャッジ自体は至極当然だったのだが、あろうことかハンドを犯したDF56西聖我に退場処分が告げられた。手を使った決定機阻止ということで退場なのだろうと理解は出来たが、劣勢に立たされていた神奈川県教員SCにとってPK献上と退場処分は非情に重い判決だった。FCコリアはMF21朴世訓がこのPKをコロコロと右に転がして成功させる。FCコリアが思わぬ形で先制ゴールを獲得した。
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FCコリアのPKでの先制点が決まった所で試合もカメラのバッテリーも終了を迎えてしまった。神奈川県教員SCがDF56西聖我の抜けた守備組織を再構築している隙に、FCコリアはカウンターからトラップひとつで抜けだしたFW9権載龍が追加点を奪う。前半を終了した所でFCコリアが2-0でリード。ハーフを迎えた時点で既に明暗がハッキリしてしまった。

試合を決定づける3点目も

後半に入ると神奈川県教員SCが仕切りなおしとばかりに前半以上に仕掛けてくるが、状況が変わるほどではない。逆に肩の力が抜けたFCコリアが時間の経過と共に攻撃時の迫力を増していった。後半8分、FCコリアはロングフィードからFW11姜豪が右サイドを抜け出してペナルティエリア内へ侵入する。放ったシュートは力無くGKの正面を捉えたが、シュートまでの一連の流れはスムーズになっていった。

次はどんな美しい得点が見られるのかとようやく胸を弾ませる流れになってきた所でまたしても悪魔の笛が吹かれる。後半24分、FCコリアはペナルティエリア内での競り合いからまたしてもPKを獲得した。この判定も少々厳しいものだった。このPKをFW11姜豪が決めて3点目とし、神奈川県教員SCを突き放す。

神奈川県教員が1点返すも・・

全体的にジャッジが厳しすぎた。ちょっとした競り合いで増えが吹かれることもあり、前半のPK+退場の件は抗議のひとつふたつがあってもおかしくはない。しかし神奈川県教員SCは文句を言っても決して態度には表さない。さすが生徒の鑑となるべき先生というべきか、先生達はピッチの上にたっても冷静だ。神奈川県教員SCは決して熱くならず淡々と1点を目指す。後半30分、神奈川県教員SCはついにPKを貰うと、FW54大戸航平がこれをゴール中央に決めて1点を返した。同点まであと2点。

神奈川県教員SCは後半24分からFW54大戸航平が入ったことにより、前線で攻撃の起点を作ることに成功していたのだが、神奈川県教員SCの奮闘は長くは続かなかった。終了時刻に近づくにつれて神奈川県教員SCの足が徐々に止まりはじめると、その隙をFCコリアが突く。後半39分、FCコリアはボールを保持したFW11姜豪が左サイドからゴール前へドリブルで加速しながら持ち込み、ゴール右隅に流し込む。後半45分には左からのクロスをゴール正面にいたFW11姜豪が頭で流し込む。後半アディショナル2分にはカウンターからFW11姜豪が中央でためを作り、左に開いたところでMF21朴世訓がGKと一対一を制した。90分を終えてスコアは6-1。FCコリアが大差で神奈川県教員SCに勝利。優勝へ向けて、まずは勝点3と得失点差+5という大きなアドバンテージを獲得した。
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これもフットボールなのか

3本のPKが与えられ、一人の退場者が出る後味の悪い試合となってしまった。しかし主審が人間である以上はあってもおかしく無い出来事。まして4部のカテゴリであれば残念ながら珍しい光景ではない。これもフットボールなのだと飲み込むことにしよう。荒れてもおかしくなかったわけだが、グッと我慢してオトナの対応をとった神奈川県教員SCに感謝と尊敬の意を示したい。

ところで、この日配布されていたマッチデープログラムにはある意味不気味な文言が記載されていた。キープレイヤーとしてFW11姜豪が「昨年の神奈川県教員との試合では2得点、今年も相性の良さを活かしたい。」と紹介されていたのだ。前回の対戦ではFC KOREAがFW11姜豪の2得点を含む3得点で快勝しているとのこと。この日のFW11姜豪は結果として3得点。この記述がよもや現実になるとは・・。

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