ソニー仙台FC vs SAGAWA SHIGA FC:観戦レポート

JFL第4節。昨年最下位のソニー仙台FCと昨年王者のSAGAWA SHIGA FCが対戦した。両者はこれまで3試合をしてソニー仙台FCが2敗1分け、SAGAWA SHIGA FCが2勝1敗。対象的な数字を保有した両者だが、ソニー仙台FCAC長野パルセイロを相手に引き分けて上り調子にあり、SAGAWA SHIGA FCは新参3チームと戦っていずれも先制点を奪われるという良くない状態だった。会場は昨年は震災による遺失物置き場として使用できなかった七ヶ浜サッカー場。その役割こそ果たしたが、山積みになった瓦礫を背景に戦うのは何とも痛ましかった。天気は曇り時々雨。20120331-190459.jpg

守備と守備の試合

試合が始まってすぐに感じたのは両チームとも守備に重きを置いていたということ。ソニー仙台FCは十分に人数が揃った守備陣の重心を高く保ち、巧みなラインコントロールでSAGAWA SHIGA FCの攻撃を跳ね返す。SAGAWA SHIGA FCはとにかく相手のボール保持者にプレッシャーをかけてボールを奪い続けた。SAGAWA SHIGA FCは連続で観戦したここ2試合以上の集中力を感じ、今回は立ち上がりの時間帯に隙を作らなかった。SAGAWA SHIGA FCがここ数試合の流れから修正をかけてきた。ソニー仙台FCの仕掛けるリアクションサッカーがSAGAWA SHIGA FCにどう襲いかかるのか。
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両者共に守備の意識を強くもって入っただけに、なかなか攻撃の場面が生まれない。高い位置でボールを保持することが叶わず、この日最初のシュートが放たれたのは10分を過ぎてからだった。

前半10分、ソニー仙台FCは左サイドを一人で駆け上がったDF24佐藤秀行がグラウンダー性のクロスをゴール前に放り込む。このクロスをFW17大久保剛志がシュートにつなげるのだが、クロスは後方に流れ過ぎて十分な体制でのシュートとはならなかった。緩い弾道のシュートとは左に外れる。
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ソニー仙台FCは前半35分に左CKからDF25谷池洋平の正確で強烈なシュートをお見舞いするが、GKのファインセーブに遭う。結局はその他にこれといった攻撃の形を作る事無く前半を消化した。
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積極的にシュートを放ったSAGAWA SHIGA FC

SAGAWA SHIGA FCは前半15分にMF14嶋田正吾がゴール正面からファーストシュートとなるミドルを放つ。このシュートは左に外れたが、ここ数試合の課題だった立ち上がりの時間帯を無失点でやり過ごしたSAGAWA SHIGA FCが徐々に攻撃機会を増やしていった。

前半18分にSAGAWA SHIGA FCはシュートのこぼれ球を最後はペナルティエリア手前左寄りにいたMF10山根伸泉が巻くようにゴール右隅を狙ったが外れる。前半23分にはペナルティエリア手前からMF26清原翔平が強烈なシュートを放ったが、GKの正面を突いた。形に多少の無理があっても積極的にシュートを放つという得点における定石をSAGAWA SHIGA FCが体現してみせた。
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SAGAWA SHIGA FCが攻撃へシフト

後半に入っても拮抗した中でSAGAWA SHIGA FCが押し気味に進める構図は変わらない。それでもって攻撃の起点を潰された両者はなかなか攻撃の形を作れない。状況を打開すべく動いたのはまたしても10分過ぎのことだった。

先に動いたのはSAGAWA SHIGA FCの方だった。後半13分にMF16小池遼に替えてFW17鳥養祐矢を、MF7中村竜也に替えてFW15竹谷英之を投入。SAGAWA SHIGA FCは勝利を奪いにいくべく攻撃の駒を惜しみなく投入した。これに伴い、SAGAWA SHIGA FCはFW15竹谷英之をトップに配置した3トップ気味の体制をとる。SAGAWA SHIGA FCが攻撃に困った時の定番となっている形をここで表した。
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対するソニー仙台FCも後半16分にFW10澤口泉に替えてFW9村田純平を、 後半32分にはFW17大久保剛志に替えてFW16小泉慶治を投入するなど攻撃に変化を求める。

後半の選手交代で元気になったのはソニー仙台FCの方だった。ソニー仙台FCはSAGAWA SHIGA FCが攻撃的になった影響からサイドでボールが収まるようになり、単発ながら攻撃を仕掛けられるようになった。後半28分、ソニー仙台はMF7大瀧義史が最終ラインの突破に成功する。絶好の得点機を迎えることになったが、シュートはGKの正面を突いた。
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凡戦のなかで垣間見えた手応え

守備対守備の凡戦はスコアレスで試合終了を迎えた。試合終了が告げられると共に、しんと静まり返る七ヶ浜。歓喜でもなく、悲哀でもない。何と反応して良いのか分からなかったというのが正直なところだったと思う。ソニー仙台FCは強敵を相手に無失点で抑えたという達成感がある一方で、少ない攻撃機会とそれを得点に結び付けられなかった結果は嘆くしかない。SAGAWA SHIGA FCは崩壊気味だった守備のテコ入れに成功し、試合の主導権も奪ったが、ソニー仙台FCの守備を崩せずに終えた。結果こそ伴わなかったが、今後のリーグ戦へ向けて十分な手応えを掴んだ試合だったのではないだろうか。

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