六浦FC vs かながわクラブ:観戦レポート

神奈川県社会人サッカー選手権大会準々決勝。この大会は神奈川県社会人リーグに所属するチームによるトーナメント形式の大会。 賭けるものは天皇杯神奈川県予選出場と、全国社会人サッカー選手権大会(通称:全社)関東予選出場の2つ。ベスト4のチームには天皇杯神奈川県予選の出場資格が与えられ、優勝チームには神奈川県代表として全社関東予選に出場する資格が与えられる。

保土ヶ谷公園サッカー場にて11時15分から対戦したのは六浦FCかながわクラブ六浦FCは昨年の神奈川県リーグ1部で優勝を果たしたチーム。かながわクラブは昨年の神奈川県リーグ1部で6位となったチーム。 その戦績だけを比べれば県1部の上位と下位による対決なのだが、トーナメントの一発勝負でそれはまるで参考にならなくなる。天気は曇り。前日に停滞した雨雲が居なくなったのは救いだが、置き土産に寒さをしっかり置いていった。

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先手を打ちたい かながわクラブ

先に仕掛けたのはかながわクラブだった。かながわクラブは後方で丁寧にボールを回しつつ、サイドに開いてサイド攻撃を仕掛けた。 対する六浦FCは立ち上がりから守備的な布陣で対応する。3バックに両サイドハーフを下げた変則5バックに加え、2人のセンターハーフが低く構えた隙のない守備。六浦FCは先手を打とうと仕掛けてくるかながわクラブに一切の侵入を許さなかった。

六浦FCかながわクラブの攻撃をしのぎ切ると、徐々に攻撃の手を見せる。前半5分、六浦FCはカウンターから縦パス一本で16番が抜け出す。GKの飛び出しが早くて防がれてしまったが、この日初めて攻撃の形を作った。前半10分には早いリスタートから8番が抜け出してシュートまで持ち込むなど、次々とかながわクラブの守備を脅かした。
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六浦FCは攻勢の流れを掴むと、前線の選手が流動的に動いてどんどんボールを引き出す。躊躇なく送られる縦パスから素早く高い位置へとボールを運び、決定機を作り続けた。

攻撃の主導権を奪った六浦FCだったが、かながわクラブもよく集中しており、六浦FCの攻勢も長くは続かない。前半20分頃になると再びかながわクラブへ攻撃の主導権が移り、流れはこう着する。攻めきれない時間帯が続こうとしていた。

かながわクラブに生じた隙、逃さない六浦FC

こう着したまま前半はスコアレスで終えてしまうのかと思ったが、一見して手詰まりになったところで試合を動かしてしまうあたりが昨年のリーグチャンピオンたる故か。前半26分、六浦FCが後方から放り込んだボールがかながわクラブに隙を与えた。ふわりと浮いた緩いボールはGKが処理するものだと思ったが、GKは六浦FCの選手と交錯してこのボールを取り逃してしまったのだ。キーパーチャージではないかという議論は当然のように発生したが、結果は覆らない。この場面できちんと詰めていたのが六浦FCで、GKに任せ切ってしまったのがかながわクラブ。攻撃の意識と守備の意識に差が開いたこの瞬間にスコアが動いた。唯一詰めていた六浦FCの27番が無人のゴールへボールを蹴り込んだ。
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先制されたかながわクラブは前半36分にゴール正面から3番が強引にシュートを放つなど、意地を見せたが決定的な場面を作れない。前半は六浦FCが1点のリードを奪って終えた。

盤石の六浦FC

後半序盤の主導権を握ったのは六浦FCだった。六浦FCは人数こそかけなかったが、前半に引き続き縦へよくボールを送り込み、かながわクラブのゴールへと迫り続けた。後半10分、六浦FCは左サイドからゴール前フォアサイドへ送られたボールからフリーでシュートを放つことに成功するが、GKのファインセーブに防がれる。

気になるのはかながわクラブの動き。1点を追うかながわクラブがどうこの試合を覆すのか。それが見られればまた一つ面白かったのだが、さすがに県リーグクラスでそれを期待するのは酷だったか。打つ手こそ見られなかったが、2番が右サイドで高いキープ力を発揮するなど、随所で攻撃の形は作ろうと努力した。後半14分、かながわクラブは右サイドからのクロスに対して3番が頭で合わせた。競りながら上手く捉えたヘディングシュートだったが、弾道が甘くゴール右へと見送られた。
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20120226-201931.jpgこの直後の後半15分、 かながわクラブは3番を2枚目の警告に伴う退場で欠くことになる。一人少なくなりながらも、さらに攻撃的な選手を投入して勝利に対する姿勢は見せた。しかし状況は大きく変わらない。六浦FCが攻撃の手を休めるわけがなく、気がつけばかながわクラブはただひたすら跳ね返すのみとなっていた。かながわクラブは後半32分と後半37分にも失点をしてしまい、なす術ないまま後半40分間の終了を迎えた。

試合は六浦FCが3-0で勝利。両者非常に集中しており、六浦FCにとっても決して楽な試合ではなかった。そんな状況でも無難に勝ってしまうあたりに恐ろしさと楽しみを覚えた。六浦FCが順当に準決勝進出と天皇杯神奈川県予選出場を勝ち取った。

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