東京23FC vs tonan前橋サテライト:観戦レポート

関東社会人大会順位決定戦。1回戦を勝利した東京23FCtonan前橋サテライトが対戦した。勝てば関東社会人大会5位のチームとして関東リーグ昇格が決定する。勝てば関東リーグで負ければ都県リーグ。今年は関東リーグの拡大に加えてY.S.C.C.の昇格が有り、5チームも昇格できる異例のシーズンとなったが、本来ならば上位2チームにしかその対象とされない狭き門。二分の一という最大のチャンスを活かすのはどちらか。会場は1回戦に続き市原臨海競技場。薄曇りで冷ややかな空気が漂うなかでキックオフを迎えた。
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先行権・東京23FC

両者激しく攻め合うところから試合は始まる。東京23FCがサイドから縦にテンポよくボールを繋いでシュートを放てば、tonan前橋サテライトは2トップをポストにシュートまで持ち込む。第1試合を観戦した感想として面白い試合になりそうだと直感はしていたが、期待を裏切らない立ち上がりとなった。先に攻撃の主導権を握るのはどちらか。

前半4分、東京23FCはFW11山本孝平が左から縦パスで抜け出してシュートを放つも、シュートは右に外れる。ピッチを泳ぐ20人のフィールドプレイヤーは次第にtonan前橋サテライトの陣地へ集合した。

先に攻撃の主導権を握ったのは東京23FCだった。東京23FCはサイドから仕掛けるだけでなく、セカンドボールを上手く拾えており、例え攻めきれなかったとしてもCKのチャンスを掴む。前半20分頃まで東京23FCの厚い攻勢が続いた。
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一方的に攻められていたtonan前橋サテライトだったが、やられるがままに攻められていたわけではない。tonan前橋サテライト東京23FCの攻撃陣がボールを保持するとすかさず体を寄せ、前を向かせない。放り込まれたボールはゴール前中央を固めてもれなくはね返す。その後の試合展開によってはこの時間帯について「攻めさせていた」と表現することが可能だったかもしれない。おそらく東京23FCをよく研究した守備的姿勢。その戦術は完璧だった。

東京23FCが反撃の裏を突いて先制

前半20分頃を過ぎると、東京23FCの攻撃に迫力がなくなり始め、ようやくtonan前橋が攻撃に転じる。tonan前橋サテライトは両サイドを本来の高い位置に配置し、十数分前まで行っていた攻撃パターンを繰り返そうとした。tonan前橋サテライトはどのように東京23FCの守備をこじ開けるのか。そんな期待感は木っ端微塵に壊された。

前半27分、東京23FCは右サイドでボールを受けたMF17田村聡が相手最終ラインの裏にボールを送り込むと、FW10山本恭平が抜け出してこのパスを受けた。相手GKが慌てて飛びたしてきたのをFW10山本恭平は見逃さない。ループ気味に放たれたボールはぽっかりと空いたゴールマウスへ吸い込まれていった。忘れていた。東京23FCは優勝した全国社会人サッカー選手権大会ではカウンターを武器に戦っていたことを。tonan前橋サテライトが前がかりになったところを見逃さず、東京23FCが先制点を奪った。

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先制されたtonan前橋サテライトだったが、まだ慌てる時間ではない。第1戦で茨城県教員葵FCの徹底守備をこじ開けた攻撃力を見せつけてやればいい。しかしそう簡単にやらせせないのが東京23FC東京23FCは攻撃を前線の選手だけに任せると、重心を低く構えてtonan前橋サテライトが仕掛けようとする攻撃の芽を摘むいでは前線まで放り投げた。結局のところ前半のtonan前橋サテライトはこれといった攻撃を組み立てられず終了を迎えることになった。

後半、tonan前橋サテライト反撃開始

圧倒的な展開に観客は東京23FCの勝利を確信せざるをえなかった。tonan前橋サテライトは余程ピタリとハマる画期的な変化を起こさないとゴールへの道は開けない。tonan前橋サテライトはどのような変化をつけてくるのか。この期待に見事応えてくれたお陰で後半も見応えのある試合になったと言える。

tonan前橋サテライトは運動量を増やした。前半もよく動いていたが、後半はもっと動きを多くした。よりよく動いていたし、寄せがより早くなっていた。東京23FCはこの変化について・・おや、第1戦・ホンダルミノッソ狭山戦と全く同じ展開ではないか。東京23FCは後半立ち上がりから運動量が増えた相手に対して対応に苦労することになる。第1戦はこのバタバタとした展開から失点をしてしまったのだ。後半3分、tonan前橋サテライトはロングフィードから抜け出したFW9大園良介がシュートを放つ。前半はあれだけ苦労した東京23FCの守備も怖くない。tonan前橋サテライトは最終ラインの裏を徹底して狙い、同点を目指した。

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しかし東京23FCは第1戦の教訓を生かしていた。東京23FCは無理せずこの時間帯を慌ただしいなりにやり過ごしたのだ。後半15分頃を過ぎるとtonan前橋サテライトの猛攻撃も勢いがなくなり、東京23FCに攻める余裕が生まれる。後半18分、東京23は左から送り込んだクロスをFW10山本恭平が落としてMF17田村聡のシュートへ繋げたが、GKの手をかすめたボールはポストを叩いた。

全てをぶつけても崩れない・・勝負強さ見せた東京23FCが関東昇格

早いところ追加点が欲しい東京23FCだったが、結果的には不要だっった。東京23FCtonan前橋サテライトの猛攻を最後までしのいで1-0で勝利するからだ。tonan前橋サテライトはその結果に至るまで、MF8亀井一に替えてMF10大森亮太を投入し3トップ気味にすることで前線に余裕を作るなど変化をつけてみたり、ピッチ上の選手は我武者羅に走り続けたりと手を尽くす。やがて後半40分頃になり彼らは体力の限界を見せるのだが、東京23FCの選手にドリブルで打ち抜かれたり、ベンチから喝を飛ばされながらラインを高く保ったりと、それはもう見ている方も辛くなる程だった。

おそらく、技術とか戦術とかベースとなるところで比較したらどっちも差はなかった。差がついたとすれば試合運びの面。東京23FCはどこが勝負どころかよく分かっているようだった。最小得点で勝つ試合運びが出来るチームは地域リーグ全体を見渡してもほんの一握り。カテゴリに差はあれど、短期間でも地域リーグの頂点で揉まれた成果がここに表れたのかもしれない。

全社出場が決まっても、地域決勝出場が決まっても、全社を優勝しても、 彼らは常に「今年の目標は関東昇格」とぶれずに語っていた。試合後、悲願を達成した選手らは輪になって踊り、サポーターは”カンピオーネ”を歌い続ける。関東社会人大会5位だからチャンピオンではない。しかし「関東昇格」という最大の目標を達成した彼らにとってそれは最高の優勝カップなのだ。東京23FCは2011年度の戦いを最高の形で締めくくった。

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速報まとめ>>http://koko-j.net/kokojapp/sokuhokun.php?id=397

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