坂戸シティFC vs ボンズ市原:観戦レポート

関東社会人大会決勝戦。関東リーグ昇格へ向けたレギュレーションを確認しておくと、1位は文句無しの自動昇格となり、2位は栃木ウーヴァFCとS.C.相模原の結果待ちになる。安心して師走を迎えるためにはこの一戦で勝つしかない。S.C.相模原が決勝ラウンドえ4位になるのは予想しに・・く・・い・・ので2位でも可能性は多いに残るわけだが・・。関東昇格への思いがどのようにピッチ上で表現されるか。会場は引き続き熊谷スポーツ公園陸上競技場。
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やはり別格のボンズ市原

3位決定戦とは異なり、会場は強い緊張感に包まれた。ボールを保持した選手はその都度に慎重な判断を下し、丁寧にボールを運ぶ。優位に進めていたのはやはりボンズ市原の方。球際の攻防で勝るボンズ市原は坂戸シティFCから簡単にボールを奪うと、素早いパス交換で坂戸シティFCの守備を切り裂く。前半1分、ボンズ市原はスルーパスに抜け出したFW9宮内亨がシュートを放ったが、GKに簡単に処理される。ボンズ市原はやはり格も余裕もこのカテゴリにないものを持っている。
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坂戸シティFCはなかなか前を向かせてもらえない中、諦めずに突破口を探る。失敗を繰り返しながらも前線へボールを運ぼうと試みた。前半5分頃、坂戸シティFCは5回続けてCKの機会を得たが効果的な形が作れなかった。しかし最後はきちんとシュートで終われている。
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試合の構図は下馬評通りではっきりした。

ボンズ市原のパスサッカー炸裂

試合が始まってしばらくは緊張感でなかなか最後までいかない場面が続いていたが、思った以上に早く試合は動いた。前半13分、ボンズ市原は左サイドを起点にペナルティエリア手前で細かくパスをつなぎ、FW9宮内亨がフリーになったところでシュートを左隅に叩き込んだ。あの場面で冷静かつ丁寧にボールを回せるのは流石と言わざるを得ない。完璧な崩しでボンズ市原が先制した。
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諦めずに食らいつく坂戸シティFC

昨日のボンズ市原はここからさらに2点を追加して試合を決めてしまったわけだが、埼玉県王者の坂戸シティFCはそれを許さなかった。坂戸シティFCは決して諦めることなくしぶとく真っ向勝負を挑む。前半30分、坂戸シティFCは右サイドから丁寧にボールをつないでペナルティエリア内に侵入すると、最後はペナルティエリアで前を向けたMF10大貫真吾が落ち着いてシュートを左隅に流し込んだ。
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取られたら取り返す破壊力

前半からなんて激しい試合をしているのだろう。2連戦の2日目だから後半に響かなければいいのだが・・という心配はもはやしていられない。互いに手応えを掴んだことで次の1点がどちらに転ぶのかという話題になるわけだ。しかしそんなシナリオをぶち壊す破壊力をボンズ市原は持っていた。前半35分、ボンズ市原は右コーナーキックからMF6古橋一浩が頭ひとつ飛び抜けて合わせ、ゴールネットを揺らす。「だるまさんが転んだ」のパフォーマンスも決まり、ボンズ市原が勝ち越した。前半は2-1でボンズ市原がリードして折り返した。
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しぶとく、しぶとく、攻める坂戸シティFC

後半に入ると坂戸シティFCの攻撃の応酬となった。ボンズ市原は1点のリードがあれば十分と言わんばかりに引いて出てこない。坂戸シティFCは前半と変わらずなかなか前を向かせてもらえないが、かろうじて最前線までボールは運べている。あとは前を向いてシュートを放つのみ。その「あと」がなかなか許されないわけだが、しぶとくし掛けてボンズ市原守備陣の綻びを待った。後半14分、坂戸シティFCはカウンターから最後はMF7矢内徹がペナルティエリア手前からシュートを放つ。そうだ、深く侵入はできずとも遠くからならシュートを放てる。
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後半18分、坂戸シティFCは縦パスにMF7矢内徹が抜け出してGKとの一対一を迎えたが、シュートは右に外れた。
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後半26分、坂戸シティFCは左サイドからあげたクロスから相手GKの甘いクリアを誘い、FW21鈴木竜基がこぼれ球を拾ってシュートを放つ。ゴールを目前にして放った絶好のシュートだったが、シュートはGKの正面を捉えた。
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坂戸シティFCの絶好機が続く。諦めなければ扉は開く。圧倒的だったはずのボンズ市原も所詮は人間のサッカーチーム。完璧に全てを跳ね返すことはままならなかった。

後半29分、坂戸シティFCは右コーナーキックからあげたクロスをMF19久保和也が頭で合わせて流し込んだ。坂戸シティFCが29分をかけてようやくボンズ市原のゲームプランに風穴を空けた。
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侮っていたボンズ市原の力強さ

2-2の同点でアディショナルタイム4分が掲示された。このまま延長戦かとiPhoneのバッテリー残量を心配をしたあたり私もまだまだボンズ市原の力を見くびっていた。後半45+3分、ボンズ市原はペナルティエリア右手前でFKを得る。既に坂戸シティFCの選手は限界が近づいており、選手2名が足をつる事態となっていた。坂戸シティFCはDF3安楽将和に替えてDF16河野拓哉を投入し、急場をしのごうとする。しかしこの隙がボンズ市原にとって最高のご馳走だった。後半45+3分、ボンズ市原はFKから放り込んだボールをMF6古橋一浩が頭で押し込んでゴールネットを揺らす。この得点が決勝点となり、ボンズ市原が関東社会人大会優勝を果たした。
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ボンズ市原が初出場初優勝

ボンズ市原が3-2で勝利。この結果、ボンズ市原が1位で関東リーグ自動昇格を勝ち取り、坂戸シティFCが2位で関東リーグ昇格の可能性を残した。閉会式では坂戸シティFCが4度目の挑戦で、ボンズ市原は初挑戦で関東への切符を手にしたと紹介されていた。おめでとう、ボンズ市原、坂戸シティFC。強い強い2つのチームが新しく関東リーグに加わること、とても楽しみです。
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余談ですが、今大会を通じて感じたことをひとつ。坂戸シティFCとアルドール狭山、ふたつの埼玉県代表は試合後に必ず相手サポーターの元へ出向き、挨拶をしてからピッチをあとにしていた。試合直後も相手ベンチに挨拶したあと、ないがしろにしがちな本部への挨拶も漏れずに行っていた。大一番の舞台でも決して疎かにしない。簡単だけど難しい、相手チームに対するリスペクトの心は客観的に見て美しいだけでなく、ベスト4に2チームが名を連ねた結果にも表れているのではと思っています。私個人としても、このスポーツマンシップは見習いたいと思います。
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