岩手県国体選抜 vs 島根県国体選抜:観戦レポート

ぎふ清流国体サッカー競技成年男子第1回戦。台風17号を招いて行われた最後のカードは岩手県と島根県の一戦。岩手県はグルージャ盛岡(東北1部)、島根県は松江シティFC(中国地域)のほぼ単独チームとなる。ユニフォームも岩手県が白黒で島根県が黄赤とそれぞれ母体チームを彷彿させる。グルージャ盛岡は東北リーグで優勝争いを繰り広げており、松江シティFCは中国地域リーグで3位が確定している。単純比較すればグルージャ盛岡を母艦にする岩手県の方が勝るのだが、未知との遭遇とも言えるこの組み合わせはいかに。天候は豪雨に加えて強風も表れる。この試合を前に多くの観客が帰ってこともあり、各テントや掲揚されていた国旗までもが片付けられた。各地のJリーグですら中止を決め込んでいるというのに、30分前だおしてでも強行しなければならない国体日程のたくましさよ。
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攻めきれない岩手県

試合は案の定というべきか、岩手県が優勢に進めた。ところが島根県も守備意識が高く、岩手県にシュートを打たせない。岩手県が攻めきれないという状況でこの試合の構図は定まった。岩手県が決定機らしい場面を作ったのは前半も終盤になる。前半22分、岩手県は右サイドCKから正面でFW11高橋悠馬が足元で押し込もうとしたがGKに防がれる。前半31分には右サイドからの放り込みにMF7東山裕太がGKと交錯しながら頭で合わせたが、枠を大きく外れた。
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守備的となっていた島根県もやられっぱなしだったわけでない。隙あらば1点を取りに行く姿勢を見せた。前半8分、島根県はMF9森基紀がペナルティエリア前で粘り強くボールをキープしてシュートまで持ち込むが、枠を外す。
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攻めど攻めきれない岩手県と、ワンチャンス狙いの島根県。ただでさえ豪雨と強風でプレーが限られているというのに、戦術の意図までガッチリとかみ合ってしまい、罰の悪いことに攻めている岩手県がなかなかシュートまで持っていけない。どこかでこの感じ見たと思えば、母艦であるグルージャ盛岡が今年の全国社会人サッカー選手権大会東北予選コバルトーレ女川戦(延長0-1負け)と同じ感じではないか。攻めれるけど攻めきれないグルージャ盛岡の悪い習性がここで露わになってしまったか。1ヶ月前は失態として終わってしまったが、果たしてグルージャ盛岡はこの試合で課題を乗り越えられるのか。
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島根県、反撃開始!・・のはずが

この会場の第2試合として行われた「栃木県vs岐阜県」の一戦と似たような展開だった。その第2試合は後半から岐阜県が攻勢に出たところで試合の構図は丸っと変わってしまったわけだ。そんな展開になると傍観者的にはまた面白いのだが、島根県がその期待に見事に応えてくれる。後半3分、島根県はカウンターからMF6小川優が抜け出してGKと一対一も制した。放ったシュートはコースも強さも完璧で正しく1点ものと言えるものだ・・雨さえ降っていなければ。MF6小川優が放ったシュートはゴール直前に出来ていた水溜りで失速し、追いついたDFにクリアされてしまう。ああこれが雨のサッカー。
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隙を突いて岩手県が先制

島根県が岩手県の裏を次々に取りゴールへと迫る一方で、岩手県にとっても島根県の意識が攻撃へと向いているのはチャンスだった。そして岩手県はこの流れを逃さない。後半14分、岩手県は左サイド低い位置から逆サイドからフリーで絞っていたDF14松本憲へボールを送ると、DF14松本憲は丁寧にDFをかわしてぶち込んだ。岩手県がついに先制点を奪ったのだ。
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水溜りを前に島根県の猛攻実らず

雨脚も暴風も強くなり、もはやサッカーの試合どころではなくなってきたところでレポートするようなことも無くなる。終盤にかけて攻めっぱなしだった島根県は後半35+1分に敵陣後方で得たフリーキックのこぼれ球をMF7松本弘樹がシュートしたが、大きく外れる。間も無くして試合終了が告げられた。島根県が不幸だったのは、ピッチの水たまりの量で両陣地で差があったこと。光の加減でそう見えたのか、岩手県が上手かったのかは定かではない。島根県が攻める方向であるところの岩手県陣地では水しぶきがしきりに上がっていたが、守る方向であるところの島根県陣地では 比 較 的 スムーズにボールが転がっていた気がしてならない。それも含めて雨のサッカーだというのならば何とも不公平で趣のある競技だ。そして決められる時に決めなければならない。
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雨にも負けず、風にも負けず

試合は岩手県が`1-0で勝利した。守る相手に手こずるあたり成長の余地ありと言えるが、決めるところで決めるのはさすが東北リーグを勝ち抜かんとしているチームだ。台風接近で慌ただしく強行された試合ではあったが、何とも気持ちの入った貴重な試合を目の当たりにできたので来た甲斐があったというものだ。
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