SC相模原vs福島ユナイテッドFC:観戦レポート

満身創痍

5日5試合、日本一過酷なトーナメントは最終日を迎えた。第1試合は3位決定戦。SC相模原福島ユナイテッドFCが満身創痍でその舞台に立っていた。
SC相模原は準決勝の終盤に荒れたしっぺ返しとして多くの選手が出場停止。ベンチには控えのメンバーを4人しか置くことができなかった。
福島ユナイテッドFCは3日目で全社からの地域リーグ決勝大会出場という大きな目標を達成。準決勝を含めた2試合は高いモチベーションを保って戦うことは難しい様だった。加えて久野純弥や伊藤卓也といった主力が欠場している。
最悪と言ってもいいチーム状態で両チームが対峙することになった3位決定戦。選手層の違いが露骨に出る試合になった。

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SC相模原による消耗戦の戦い方講座

試合はいきなり動く。6分、SC相模原右サイドでFKのチャンスを得る。キッカーの10坂井洋平が簡単にゴール前へボールを送ると、18斎藤将基が楽々と頭で合わせてゴールネットを揺らした。消耗戦すら覚悟した試合だったが、SC相模原があっさりと先制する。

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余裕を得たSC相模原は強かった。SC相模原は無理せずゆっくりとボールを回して、気持ちが付いてこない福島ユナイテッドFCをあしらった。
福島ユナイテッドFCはボールを持っても攻撃の起点となるべき地点にボールが収まらない。5連戦の疲れを背負った状態では球際で選手個々の経験の差が露骨に出ることになる。福島ユナイテッドFCが前半に放ったシュートは僅かに1本。されど昨日は少いチャンスでAC長野パルセイロから得点を奪っているので侮れない。
1点が不安なら2点目を奪えばよいではないか。39分、SC相模原はこの試合で怪我から復帰した金澤大将が右からペナルティエリア内にボールを持ち込むと、よく狙って左足を振り抜いた。ボールは綺麗な弧を描いてゴール左隅に吸い込まれた。

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地域カテゴリにこれを狙って入れられる選手はそうそう居ない。SC相模原が金澤の技ありシュートで、さっくりと追加点を奪った。SC相模原は前半の立ち上がりと終盤に1点ずつ奪って試合を優位に進めることになる。

福島ユナイテッドFC、反撃開始

後半17分、SC相模原に悪い癖が出る。3工藤裕生が異議を唱えたとして警告を受けるのだが、この判定を巡って一悶着起きる。私はスタンド上層にいたため、具体的に何が起きたのか把握しきれなかった。わかった事といえば、福島ユナイテッドFCがペナルティエリア外右側で間接FKを得たこと。それと、SC相模原の選手の集中力が切れたこと。
福島ユナイテッドFCSC相模原の隙を逃さない。この場面で得たFKは弾かれてしまったが、続いて得た左CKから得点を奪うことになる。
後半19分、福島ユナイテッドFCは左CKで26比嘉雄作が中央へボールを送る。20田中翔太が頭で合わせてボールをゴールへ送り込んだ。

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苦しみながらも何とか反撃の狼煙を上げた。福島ユナイテッドFCは勢いをそのままに逆転すべく、7時崎塁と9小林康剛を投入。準決勝の再現を狙った。

点差が縮まったら突き放せばいい

ところが試合運びもSC相模原が上手だった。1点返された直後の後半22分、SC相模原は13鈴木隼人が相手からボールを奪うと、中央の18斎藤将基へボールを送った。マークが甘くなっていた斎藤は勢いよく丁寧に右足でクロスを捕える。ボールは軌道を変えて福島Uのゴールに突き刺さった。地域カテゴリではなかなか見ることができない、見事すぎるボレーシュートでの得点だ。

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止まらないSC相模原はほとんど戦意を喪失した福島ユナイテッドFCから簡単にボールを奪ってはカウンターをしかけ続けた。
後半26分、SC相模原は斎藤が相手の最終ラインでボールを奪うとそのままゴール前へボールを運んだ。そのままゴールネットを揺らすことは可能だったが、斎藤が選んだ選択肢はパス。中央へ走りこんできた26ジエゴ・カンポスにボールをプレゼントした。ジエゴは慌ててゴール前を堅める福島ユナイテッドFCの選手を得意のボール裁きであしらうと、よく狙って右足を振り抜いた。

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4点目を奪ったSC相模原は後半39分、今度は途中出場の19木下伸二が相手からボールを奪う。木下はそのままボールを持って前進すると、自らゴールを狙ってボールを解き放った。これはGK清野雄大に止められてしまったが、木下は弾かれたボールをもう一度拾ってゴールにねじ込んだ。

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GK清野がボールを弾いた先には味方の選手も詰めていたが、木下はあえて自ら拾ってゴールを奪った。木下個人のゴールへの執念が見られたシーンだ。
満身創痍で臨んだ3位決定戦はSC相模原が個の力の差を見せつけて福島ユナイテッドFCをねじ伏せた。

走りきった5日間

今回の全社で主役と言われた2チームが5連戦を全うした。福島ユナイテッドFCは地域リーグ決勝大会に出場するための全社枠を見事に獲得した。SC相模原は地域リーグ決勝大会に出場するだけの力があることを3位という結果で証明した。両チーム共にボロボロの状態になって山口を去ることになったが、地域リーグ決勝大会に向けての大きな自信になったと信じている。

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