京都紫光クラブvsディアブロッサ高田FC:観戦レポート

地域リーグを転々と観戦していると各地域それぞれに個性があって面白い事に気がつく。その感じ方は視点によって様々で、それだけで一晩語ることが出来るかもしれない。
今回訪れたのは関西サッカーリーグ。関西リーグは9地域のうちでもとりわけ特殊性が際立つリーグだ。その特殊性のひとつに会場設定がある。関西リーグは1部と2部合わせて16チームありながら使用できる会場はかなり少ない。そのためひとつの会場で複数の試合を集中して開催されるのはもちろん、ホームとアウェーが無視されることが少なくない。また、同じ集中開催でも1部の試合と2部の試合を同時開催してしまうのは関西リーグだけではないだろうか。
関西サッカーリーグ最終節。この日は2部「京都紫光クラブvsディアブロッサ高田FC」と1部「奈良クラブvsAS.ラランジャ京都」の2試合が西京極補助競技場で行われた。同時刻に隣の西京極陸上競技場でJ1第25節「京都サンガF.C.vsサンフレッチェ広島」が行われていたのもまた珍しい光景だった。

京都紫光クラブvsディアブロッサ高田FC

京都紫光クラブは京都の老舗クラブチーム。今期は成績が安定せず、勝ち負けを繰り返した結果、試合前に5位が決まっている。ディアブロッサ高田FCは奈良県のクラブチーム。今期はこれまで10勝2分2敗で首位。最終節ということで当然、勝てば優勝が決まる。ところがそれ以下の成績だと最悪の場合3位まで転落してしまうという非常に大事な一番だった。また、ディアブロッサ高田FC奈良クラブと奈良県をけん引するチームの一つでもある。

ディアブロッサ高田FCが優位に進めた前半戦

試合は京都紫光クラブが先に攻勢に出た後、ディアブロッサ高田FCが徐々にペースをつかむ。ディアブロッサ高田FCはサイドの高い位置にボールを運んで起点を作ると、丁寧にクロスを放り込んだ。前半8分には17小椋平から10岸本直へとつないで右サイドから侵入する。それと同時にゴール前には高田の選手が3人走り込んでいた。岸本は中をよく見て簡単に折り返してみせる。しかしパスは守備に引っ掛かって通らなかった。

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なかなか中央で合わなかったディアブロッサ高田FC。先制は時間の問題かと思われたが、事態は一転した。

セットプレー一発!京都紫光クラブが先制

再びペースを握った京都紫光クラブは22分に左CKを得る。15五十川浩之がそれをゴール前に放り込むと、大きく飛びあがった3渡部肇が頭で逆サイドに流し込んだ。ディアブロッサ高田FCの選手も止められない完璧なセットプレー。京都紫光クラブが先制に成功した。

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これが首位の力!ディアブロッサ高田FCがすかさず逆転

勝てば優勝のディアブロッサ高田FC。ここで諦めるほど首位のチームは甘くなかった。29分、ディアブロッサ高田FCは7橋本拓也右サイドから中央へクロスを送ると、18新家康平がファーサイドで合わせて同点にする。ついに同点に追いついた。
ディアブロッサ高田FCはさらに44分、新家が左サイドからドリブルでPA内に侵入して簡単に右足を振りぬく。ボールはGKに見送られてゴール右上に突き刺さった。これが優勝を目前にしたチームの力か。ディアブロッサ高田FCが前半のうちに逆転に成功した。

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勝てば優勝。すなわち残り45分をしのげばディアブロッサ高田FCは優勝となる。

あわただしい後半

後半はめまぐるしく攻守を入れ替えた。まるで遅攻を知らない両者。クロスを放り込んでは跳ね返し、奪っては速攻を仕掛けた。ディアブロッサ高田FCがやや押していたものの、どちらに試合が転ぶのか全く分からない。
ついに得点が動く。運命の得点を奪ったのは京都紫光クラブだった。京都紫光クラブは後半19分に左サイド後方でFKを得ると、五十川が先制ゴールを再現するかのようにゴール前に放り込む。それは正に先制ゴールそのものだった。頭一つ飛びぬけたのはまたしても渡部肇。まるで先制点の再現VTRを見てるかのような得点で京都紫光クラブが2-2の同点に追いついた。

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取って取られて、取られて取って。取られて取って、取って取られて。私が陣取っていた場所からは得点表示が見えないのでもはや何が何だか分からない。スコアも試合内容と同様にめまぐるしく動くことになる。

まだまだ動く・・決着は・・

京都紫光クラブが追いついた1分後の後半20分。ディアブロッサ高田FCが意地を見せる。ディアブロッサ高田FCは左サイドでFKのチャンスを得ると、直接ゴール前へ放り込む。このクロスに反応したのは2中室政志。中室は意地の一発と呼ぶに相応しいダイビングヘッドでボールをゴールへと叩き込んだ。ディアブロッサ高田FCが再び突き放して3-2とする。

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京都紫光クラブは上位チームに強かったり下位チームに弱かったりするとは、試合後に関西リーグに詳しい方に聞いた話。京都紫光クラブは言わば関西リーグ2部の中位力というべきか。首位ディアブロッサ高田FCが相手のこの日も例外ではなかった。
京都紫光クラブは後半31分に左サイドでFKを得る。またこの形か。ディアブロッサ高田FCは2得点で長身の渡部肇を2人でマーク。さすがに同じ過ちを3回も犯すことはなかった。ところがキッカーの五十川が狙ったのはニアにいた渡部肇の遥か先。ファーサイドに走り込んでいた10種子田豊成だった。種子田はこれを頭でしっかりとらえると、ボールの方向を120度転換。ボールは無人のゴールに吸い込まれた。3-3同点。

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めまぐるしく点を取り合ったこの試合はここで終了。ディアブロッサ高田FC京都紫光クラブの粘りに屈する形で勝ち試合を逃した。最終順位は2つ下がって3位。優勝どころか1部昇格も逃すという無情な結末を迎えてしまった。

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