横浜GSFCコブラvsS.C.相模原:観戦レポート

S.C.相模原のJFA推薦による地域リーグ決勝大会出場が決まった。当時関東2部のザスパ草津以来、2例目であり、都府県リーグからは初の快挙となる。数々のハードルをチームと相模原市が一体となってクリアした。今年の地域決勝で最も注目を浴びるチームになるのは間違いないだろう。
今回は神奈川県リーグ1部第8節「横浜GSFCコブラvsS.C.相模原」の試合を観戦。会場は横浜市のしんよこフットボールパーク日産スタジアムの補助施設になる為、観客席などは皆無。緑のグッズを身にまとった「ギャラリー」はピッチを取り囲むように、あるいは土手や橋から眺めるように見守った。

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攻めあぐねた前半、セットプレーで先制

試合は開始とともにS.C.相模原がボールを支配し、主導権を握る。対する横浜GSFCコブラは守備をがっちりと固めてカウンターを狙った。始まる前から予想できた構図となり、S.C.相模原はどうそれを崩すのかというのがまず最初のカギとなった。
ところがS.C.相模原はなかなか前線にボールを収められない。S.C.相模原は中盤でボールを持っても、コブラの守備陣に徹底してボール保持者を潰されてしまい、ことごとく跳ね返された。
苦戦を強いられたから何なんだ。よほど引いて守られるのに慣れているのであろう。S.C.相模原に全く焦る様子は無かった。それどころか淡々とかつ確実に先制点を奪って見せるのであった。
きっかけは身動きが出来ない状態で得た左サイドのコーナーキック。ニアサイドに放り込んだボールは一度DFに弾かれる。しかしこれをきっちりと拾うあたりが流石と言えよう。工藤祐生がそれを右足で叩くと、次の瞬間にはゴールネットを揺らした。選手の質の高さをまざまざと見せつけた先制点となった。

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食らいつくコブラ、振り払う相模原

いよいよ試合は動いたが、S.C.相模原に次ぐ4位のコブラも負けてない。38分には右サイドのコーナーキックを得るとこれが得点に繋がる。ファーサイドへ送られたボールはコブラの選手が折り返したところで混戦となる。コブラはこのルーズボールを最後まできっちり押し込んで同点に追いついた。ベンチからはこの日一番の雄たけびが上がり、歓喜でその他を圧倒した。

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S.C.相模原優勢と思われていた内容だっただけに、コブラの得点でどうなるか分からなくなってしまった。このまま後半に突入しようものなら、まさかの展開もあり得たかもしれない。偵察組としてはそういう期待もありだった。しかし駆け付けた緑のギャラリーはそうはいかない。もっともそんな心配は不要だったようだようだが。
42分、S.C.相模原はペナルティエリア手前左でフリーキックのチャンスを得る。富井英司が放り込んだボールに反応したのは工藤祐生。工藤はDFのマークを完全に振り切ると頭で確実にそれを押し込んだ。終盤で突き放したS.C.相模原が無難に前半をリードで終えることに成功した。

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後半早々に決着

後半に突入してもS.C.相模原がボールをキープしてコブラがカウンターを仕掛ける構図は変わらない。後半5分、S.C.相模原は右サイド後方からのアーリークロスに4選手が抜け出してビッグチャンスを得る。しかし4人も選手は必要なかった。ボールを受けた奥山がこれを冷静にゴールへと放り込んで試合を決定づける3点目とした。

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3点目が入ったところで徐々にコブラの集中がきれてくる。S.C.相模原はここでようやくサイドを起点にする攻撃の形が作れるようになってきた。後半30分にはスルーパスから斎藤将基と途中出場の船越優蔵が抜け出す。斎藤はこれを受けて一気に前進。GKを十分に引きつけたところでプレゼントの如く並走していた船越へパスを送る。このパスは船越に届かなかったもののコブラの選手のクリアミスを誘って4点目となった。

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コブラも諦めずに追撃を試みたが、S.C.相模原の守備を崩すことが出来ずに力尽きた。セットプレーを巧みに使って効率よく得点を重ねた相模原が勝利。県リーグ逆転優勝へ望みを繋げた。

遠すぎるJFL・・大丈夫?

見事なまでの勝利を見せてくれたS.C.相模原。このまま素晴らしいで終わらせればいいのだが、地域決勝出場チームとしての感想も書かせてほしい。正直に言って地域決勝を勝ち抜くには難しすぎる状況ではないだろうか。何がいけないのかと言うと殆ど全部の点において全国レベルには程遠かった。きつい表現を選択するとしたら、それは正に草サッカーでよくて練習試合。
ひとつに攻撃の形が全く作れていなかった。春にS.C.相模原を見た時はサイド突破からスピードとパスワークを生かして得点する形が見えたのだが、今回は相手が失速するまで全く見られなかった。何か試行錯誤をしている最中なのだろうか。出来ていたことが出来なくなっていたのは非常に不安でしかたがない。
酷評を書き続けても仕方がないのであまり多くは触れない。いい点を上げるとしたらセットプレーの精度の高さか。1点目、2点目共にお手本通りの綺麗な形で得点をすることが出来ていたのは流石と言える。
3月に出来ていたことがなぜ出来なくなっているのか。推測だがチームは神奈川県リーグに浸りすぎて大きなスランプを抱えているのかもしれない。S.C.相模原は地域決勝に先駆けて10月に山口県で行われる全社に出場する。S.C.相模原が全国大会に出場するのは全国クラブチーム選手権以来になる。レベルが格段に違うので思い出はアルバムにしまっておいてほしい。
時間はあまりない。11月の本番までにS.C.相模原がどんなドラマを用意するのか。チャンスがある限り可能性は十分にある。難しい挑戦ではあるが、フロントや相模原市の頑張りに応える結果を出さなくてはいけない。12月にはぎゃふんと言わせてもらうつもりだ。

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