松本山雅FCvsFC岐阜:観戦レポート

帰りのバスの都合上時間切れとなり写真の整理が間に合いませんでした。先にレポートのみ上げます。申し訳ありません。明日の朝には写真も間に合うといいな!

 先に断っておきます。浦和レッズに含むものはございません。

これがJリーグ・・FC岐阜見せられた格の違い

 何もかもが違った。FC岐阜の選手が足元に収めたボールは松本山雅FCの選手が2人、3人がかりで奪いに行っても離れないし、ゴール前では気がつけばFC岐阜の選手を一人フリーにしていた。攻撃ではボールを奪っても次の判断をするまでにFC岐阜の選手に詰められてはボールを失った。ルーズボールに対しても松本山雅FCの選手は2・3歩と目に見えて遅かった。これがJ2中位の力。松本山雅FCFC岐阜に格の違いを見せ付けられて追い込まれた。地域リーグでは体験できない世界がそこにはあった。

 しかしながらこうした力の差があるのは最初から分かっていたことだ。松本山雅FCの課題はなかなか攻撃が仕掛けられない中でいかに状況を打開するかだった。

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均衡の破りかた

 キックオフの合図があると、両者は守備の陣形を低く強いて慎重に試合に入った。サイドから侵入していったのが松本山雅FC。前半5分には木村勝太が右サイドを突破して起点となると最後は柿本倫明が挨拶代わりの一発を放つ。しかしこれはFC岐阜のGK野田恭平に阻まれた。浦和レッズを倒した松本山雅FCがやはりFC岐阜も食ってしまうのか。冷たい風に包まれた八橋陸上競技場は緊迫感に満ちていた。

 松本山雅FCが序盤の攻勢状態で攻めあぐねているといよいよFC岐阜が主導権を握り始める。FC岐阜は正確で速いパスと上手に連動した中盤を駆使して前線の選手にボールを預けると、簡単に松本山雅FCの守備網を幾度となく突破して見せた。そしてFC岐阜は前半22分にカウンターから右サイドのCKのチャンスを得ると、均衡を破った。高木和正の上げたクロスはファーサイドへと突き進み、そこで構えていたのは頭ひとつ抜き出ていたFC岐阜のDF吉本一謙だった。吉本一謙はノープレッシャーの状態で丁寧にボールをゴールにたたきこんでネットを揺らした。あまりものセオリー通りの先制点に凍りつく松本山雅FCの選手。凍りついたのはサポーターをはじめとしたスタンドもそうだった。ただひとつ、FC岐阜のサポーターを除いて。前半はこのまま勢いを掴んで放さないFC岐阜が主導権を握ったまま松本山雅FCを圧倒し続けた。

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その壁を越えることはできなかった

 ところで松本山雅FCの十八番と言えばカウンターである。では前がかりになっているFC岐阜に対して松本山雅FCのカウンターは発動できなかったのか。実はFC岐阜はしっかりと松本山雅FC対策をしていた。FC岐阜は攻撃の起点となる松本山雅FCの選手に対して徹底してマークを外さなかった。特に柿本倫明にはまるで大物外国人でもマークしているかの様なマークの徹底ぶりをみせる。柿本倫明はあまりにも厳しいマークを受けるたびにファールをアピールして苛立ちを隠しきれなかった。カウンターの起点を失った松本山雅FCはほとんど何もできずに試合を折り返す。

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 後半になると、松本山雅FCは真っ先に同点弾を狙いにいく。両サイドハーフをはじめ攻撃に人数をかけて早い時間帯で同点弾を奪うのを試みたが、試みに終わった。前半からのFC岐阜の対応が変わるわけではなく、FC岐阜を押し込んでは逆にFC岐阜の早い攻守の切り替えからカウンターを受けて重心を押し戻されるもどかしい状態が続いた。そしてついに試合はクライマックスを迎える。FC岐阜は後半10分にゴール前で嶋田正吾がボールを保持すると高木和正、富成真司と素早く繋いで右に展開する。松本山雅FCの守備陣の注意を完全に寄せ付けると、あとは中央に折り返して佐藤洸一がゴールに叩き込むだけだった。FC岐阜はお手本通りの中央突破でFC岐阜が勝負を決めるリードを奪った。

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松本山雅はサポーターを裏切らない

 浦和レッズを倒した松本山雅FCならきっと何かしてくれる。おそらくFC岐阜のサポーターを除けばジャイアントキリングを期待して駆け付けた方が殆どと思われる。それなのに、何だこの圧倒的な差は。冷静に考えれば所属するカテゴリが2つも違えば上のカテゴリのチームが圧倒するのは必然の流れだ。しかし、その冷静な考えを否定する人こそが試合会場に駆けつけてきているものである。FC岐阜が2点のリードを奪った時点で会場には非常に重苦しい空気が漂った。

 しかし松本山雅FCが期待を裏切ることはしない。いや、結果的に何度もサポーターを裏切ってきたが、松本山雅FCは最後の最後まで戦うことに関しては日本屈指と言える。幾度となく逆境を跳ね返してしぶとく勝ち残るのが松本山雅FCなのだ。

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 この日も松本山雅FCは諦めなかった。2点のリードを奪って気を緩めたFC岐阜の隙を逃さない。2点目を許した5分後の後半15分に小林陽介がFC岐阜ゴール前でボールを受けると、立ちはだかるDF田中秀人とGK野田恭平を冷静にかわしてゴールに流し込む。反撃ののろしを上げた。ここで慌ててしまったのがFC岐阜の弱さだろうか。ペースを握った松本山雅FCは面白いように両サイドを中心にボールが収まるようになる。松本山雅FCは息を吹き返した。そして松本山雅FCは後半22分に小林陽介が中盤からのスルーパスを中央で抜け出してGKと一対一のチャンスを迎える。小林陽介はこれを確実にゴールに流し込んだ。しかし小林陽介が抜け出した時点で線審の旗は大きく突き上げられており、伝説となったであろう同点ゴールは刻まれることのない記録となった。

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自らの手で招いてしまった終幕

 再三とゴールを脅かされながらも徐々に冷静さを取り戻したFC岐阜が再び主導権を握るのは時間の問題だった。松本山雅FCが上げた反撃の狼煙は合図だけに終わってしまう。それでもしぶとく攻め手を緩めなかった松本山雅FCだったが有ろうことか幕を自身の手で下ろしてしまった。後半36分にFC岐阜のサイドバック秋田英義がPA内に進入してきたところを松本山雅FCのMF中田健太郎が露骨に足をかけてしまったのだ。半ば事故のような出来事ではあったが、主審が下したPKの判定に間違いはなかった。

 FC岐阜はこのチャンスを逃さない。キッカーの高木和正はきちんとボールをゴール内に収納した。残り10分で2点のリード。戦力差も考えると十分なセーフティリードだった。FC岐阜はさらに前がかりになった松本山雅FCの守備を突いて4点目を挙げる。きちんと決着づけて終わったFC岐阜が全てにおいて松本山雅FCを凌駕して順当に4回戦に駒を進めた。

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松本山雅FC 1-4
(0-1)
FC岐阜
後半15分 小林陽介 前半22分 吉本一謙
後半10分 佐藤洸一
後半36分 高木和正[PK]
後半40分 西川 優大

地域決勝に向けて・・

 松本山雅FCは完全な力負けだった。球際で勝てなければ、得意の戦術も研究されたら通用しない。決定力の差も見せつけられ、勝負強さが何たるかを知ることにもなった。吉沢監督のコメントの「完敗」とは本当に腹の底から出てきた単語だろう。松本山雅FCはJリーグチームの強さ、プロの厳しさを体験した。一つ勝っても二つ目はなかなか勝たせてもらえないのが全国クラスのチームである。ちなみにこれはJFLとて例外ではない。

 敗戦である以上反省する個所は多くあるかもしれないが、悲観するところは一つもない。決勝大会にはFC岐阜やそれに準ずるチームは出てこないからだ。逆に今日やられたような戦い方を浜松大学FCや沖縄かりゆしFC、レノファ山口FCにしてやればいい。決勝大会まであと21日。さらに一回りたくましくなった雷鳥軍団を鳥取で目撃するのを楽しみにしている。

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