松本山雅FCvsツエーゲン金沢:観戦レポート

北信越予選の再現となった決勝戦

 突然だが北信越の3チームが予選でどのような戦いをしてきたかをおさらいしたい。北信越予選の準々決勝は当然ながら4強のJAPANサッカーカレッジAC長野パルセイロツエーゲン金沢松本山雅FCでその椅子を占拠されていた。4強が占めるのは至極当然のことだが、その準決勝の組み合わせを知ると驚かなければいけない。準決勝は「JAPANサッカーカレッジvsツエーゲン金沢」「松本山雅FCvsAC長野パルセイロ」だったのだ。そしてその準決勝を勝ち抜いたのがツエーゲン金沢松本山雅FCの2チームだった。つまり今年の全社はJAPANサッカーカレッジtonan前橋に変わっただけで、そっくりそのまま北信越予選と同じ展開になっていたのだ。北信越予選の決勝戦はツエーゲン金沢松本山雅FCを2?0で完封して勝利し、優勝を飾っている。松本山雅FCはリーグの最終節でもホームでツエーゲン金沢に3?0で敗れており、これ以上負けられなかった。

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松本山雅が今井昌太のゴールで先制

 決勝戦は半分悲壮感が漂っていた3位決定戦とはうって変わって緊張感のある試合になる。試合はツエーゲン金沢が支配し、引いた松本山雅FCがカウンターから得点を狙う見慣れた展開になる。均衡を保って緊迫した状態がしばらく続いた。ツエーゲン金沢松本山雅FCもいつどちらが得点するか分からない状況の中、その均衡を破ったのは今井昌太、松本山雅FCの背番号6だった。

 今井は26分に敵陣ペナルティエリアの外でボールを拾うと、すぐさまそれをゴールに向かって蹴りこむ。意表を突いた一発にGK木寺浩一の対応は一瞬遅れ、ボールがゴールの中に吸い込まれるのを阻むことが出来なかった。

 均衡が破れた決勝戦は激しさを増す。まだ両者共にリスクを犯すまではしなかったが、ゴール前で激しくぶつかり合い、激しい攻防を繰り返す。5連戦の5試合目ということを全く思わせない決勝戦らしい決勝戦は松本山雅FCが1点を先行して折り返す。

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ツエーゲンが諸江のヘッドで追いつく

 今大会、ツエーゲン金沢は後半に入ってから勝負を仕掛けることが多かった。そのツエーゲン金沢は後半に突入したところで待っていましたとばかりに前がかりになり、怒涛の反撃を開始する。ツエーゲン金沢は中盤のポゼッションを高めて、持て余した戦力をフルに活用してあらゆる角度から次々とチャンスを作り出した。松本山雅FCも体を張った守りで対応してみせたが、この攻防はツエーゲン金沢が寄り切った。

 ツエーゲン金沢は左サイドのCKから根本裕一がクロスを上げると、ボールは吸い込まれるかのように諸江健太の元へと向かう。ゴール前中央で迎えていた諸江健太はこのボールを得意の頭でゴールに叩き込んだ。諸江健太はこれで3試合連続4ゴール目を上げたのだが、その4得点すべてがヘディングでのゴールだった。ツエーゲン金沢は得意な形、しかもセットプレーという教科書通りの状況打開策を公演してみせた。

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松本山雅FCが新中ゴールで逃げ切って優勝&リベンジ達成!

 ツエーゲン金沢が追いついたこの状況で観客が思い出したのは数時間前の出来事だったはずだ。第一試合の3位決定戦ではtonan前橋が同点から勢いをそのままに逆転へと結びつけて勝利している。会場は期待と不安が入り乱れて盛り上がりを増す。がっつりと組み合った両者はチャンスを作りあっては弾き返して激しさを増した。次の1点はどちらが奪うのか。

 その答えは突然やってきた。後半25分、センターサークルを抜けた位置で松本山雅FCのFW新中剛史がボールを拾う。さて今度はそこからどのように展開するのかと心を躍らしていると、新中剛史は誰も上がっていない前線にボールを蹴りだした。ボールにも表情があったらさぞかしびっくりした顔になっていたことだろう。新中剛史が放ったこの試合唯一の“シュート”はツエーゲン金沢が守るゴールネットを揺らすと、次の瞬間にはどよめきで会場が揺れた。松本山雅FCは本大会初ゴールとなる新中剛史のスーパーゴールでツエーゲン金沢を突き放すと、このリードを最後まで守りきった。

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 松本山雅FCは5日間の激戦を全勝で貫き、第45回全国社会人サッカー選手権大会(ゆめ半島ちば国体サッカー競技リハーサル大会)の優勝を勝ち取ったと同時に、ツエーゲン金沢への予選のリベンジを本大会で果たした。

松本山雅FC 2-1
(1-0)
ツエーゲン金沢
前半26分6今井昌太
後半25分18新中剛史
後半18分3諸江健太
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