ツエーゲン金沢vs関西学院大学:観戦レポート

 遅くなりました。先週行われた「ツエーゲン金沢vs関西学院大学」の観戦レポートをアップします。書き上げたのは試合当日ですが、一身上の都合で掲載に至ることが出来ませんでした。お詫び申し上げます。写真についてはまだ整理が出来次第、追って掲載いたします。

地域リーグ屈指のタレント軍団、ツエーゲン金沢

 例えばの話だ。JFLのとあるチームにJ1京都サンガF.C.からディエゴ、ジュビロ磐田からイ・グノ、サンフレッチェ広島からミキッチが加入し、ガンバ大阪から安田理大・・というぐあいに、補強をしたらどうなるのか。それはもう突出した戦力が約束されたことになり、このいきなり結成されたタレント軍団の昇格は間違いないと言われるだろう。地域リーグでそれを成してしまったのがツエーゲン金沢だ。J2の水戸ホーリーホックから移籍したビジュをはじめ、攻撃的なブラジル人選手が2人、有名どころではアテネ五輪代表として予選を戦った根本裕一など、Jリーグを戦った経歴がある選手を多く抱えている。今期の北信越フットボールリーグでは4強のうち真っ先に敗退してしまうふがいなさを見せたが、全社の北信越予選では王者JAPANサッカーカレッジ松本山雅FCをそれぞれ完封で破っての勝利。見事に優勝を果たしている。

 では、地域リーグ最強とも言える戦力を擁するツエーゲン金沢はどんなサッカーをしているのか。それを見に石川県西部緑地公園陸上競技場に訪れた。対戦相手は兵庫県代表の関西学園大学。元日本代表監督でもある加茂周が率いる関西の強豪だ。試合はスコアレスで迎えた延長後半にツエーゲン金沢がようやく決勝点を挙げて勝利した。

ツエーゲン金沢 0(1EX0)0 関西学院大学
延長後半7分 19古部健太

関西学院大学、決定力の無さに泣く

 前半は関西学院大学が引き気味に入ったため、ホームのツエーゲン金沢が攻勢に出る。ツエーゲン金沢はトップの選手を目指してとにかく前に、前にとボールをはこび、関西学院大学のゴールに迫った。あるいはFWの11が何とかしようと個人技で突破をしてみたりするが奮闘むなしく、前半を無得点で折り返す。

 後半は関西学院大学が仕掛けに入った。両サイドにグンと構えたサイドハーフを起点に攻撃を組み立て・・ようとする。やはり関西のいち大学とほぼJ2といってもいい戦力の社会人チームでは個人対個人の時点で大きな隔たりがあった。ツエーゲン金沢の選手の何気ないプレスは関西学院大学の選手の足元を狂わすのに十分すぎた。関西学院大学もそれを避けるように早く、早くボールを裁こうとするが、どうもミスしがちになり、扱いきれないようだった。しかし、そこで行き詰らなかったのがこのチームのすごいと思ったところだ。繋ぐのがダメならばと徐々に前線への放り込みを狙うようになり、これがかなり効いていた。最後のシュートの部分がお粗末でなければ結果は逆になっていたに違いない。

遠かった決勝点

 延長も構図は後半の続きとなる。一人少ないツエーゲン金沢がリスクをかけずに居るところを、関西学院大学があの手この手でゴールを狙う。延長前半は関西学院大学しか攻めてないと言っても過言ではないだろう。延長後半も関西学院大学が優勢に進めた。しかしツエーゲン金沢は少しの隙を逃さなかった。右サイドの折り返しから頭で流し込んで待望の決勝点を挙げた。苦しんで奪った1点は至福の1点となって披露がにじみ出たツエーゲン金沢の選手を蘇らせた。同時に関西学院大学にも火が付いたのは言うまでも無いが、全員守備で淡々とボールを跳ね返すツエーゲン金沢の守備をこじ開けることはできなかった。

ツエーゲン金沢には戦術がな無いのか?

 さて、ツエーゲン金沢についてなのだが、正直なところ失望している。それはサッカーに戦術が無い点でだ。そう思ったのはまだ私の見る目が無いからかもしれない。それはそれで私自身へ失望の対象が向くだけだが。

 ツエーゲン金沢のサッカーはよく言えばFWのクリゾンとデニスのスピードとテクニックを生かしたサッカーだった。中盤のショートカットはしないもののとにかくこの2人にボールをはこび急ぐ。なるほど、ある種のポストプレーか、と思わなくもない。しかしボールは目隠しをされているようにふらりふらりと運ばれ、一応、ゴールは目指しているという状態だった。要するにこれと言った戦術がなく、攻撃が行き当たりばったりなのだ。大丈夫なのだろうか・・。

 ところが予選などの他の試合のスタメンを見ると、メンバーがコロコロ変わっているのが分かった。ひょっとしたらまだテスト段階なのかもしれない。きっと全社本番は万全を期して対峙する相手をバッサバッサとなぎ倒していくに違いない。今回はツエーゲン金沢のサッカーを確認できなかったが、本番を楽しみにしていよう。

 何はともあれ、延長だろうがなんだろうが勝ちは勝ち。一人少ない状態でも相手にゴールを与えなかった点はとても頼もしく感じる。ピッチで対面した時、難くない相手など存在しない。そんな簡単なサッカーの常識を改めて知らされた結果になった。苦しんで掴んだ勝利だったが、この経験は絶対に活きてくる。敗者復活をかけた全社へ向けて絶好のシミュレーションになったことだろう。

ここからJリーグ-ツエーゲン金沢

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