ジェフリザーブズvsV・ファーレン長崎:観戦レポート

ブラヴォー!V・ファーレン長崎が美しすぎるウノ・ゼロ勝利!

 中盤を含めた8人をきれいに並べて鉄壁の守備を誇るジェフリザーブズと、縦への鋭い突破力を伴ったカウンターを得意とするV・ファーレン長崎。夏であることを忘れそうになるぐらい涼しい気候の中で行われた「ジェフリザーブズvsV・ファーレン長崎」は守備vsカウンターという構図を事前に描ける。そして、思い描いたとおりに試合が運ばれ、守備に重きをおく両チームの対戦はボールを奪い合う守備合戦となった。

 決勝点はスコアレスで迎えた後半19分。右サイドのコーナーキックからゴール前で混戦になり、加藤寿一が丁寧に押し込んだ。V・ファーレン長崎は先制したらすぐさま自陣に引きこもってジェフの攻撃を難なくはじき続ける。内容はもちろん、結果も守備のチーム同士らしいロースコアでの決着となった。

ジェフリザーブズ 0-1
(0-0)
V・ファーレン長崎
後半19分 4加藤寿一

守備のための守備か、攻撃のための守備か

 ジェフと長崎では同じ守備でもかなり異なる。4バックと4ハーフをフラットにきれいに並べて中央で構えるように守るのがジェフリザーブズ。それに対してV・ファーレン長崎のいう守備とは前線から果敢にプレスをかけることで常にショートカウンターを狙うやり方だ。厳密にはV・ファーレン長崎の戦術を守備的とは言えないかもしれないが、守備あり気の戦術であるのでやはり守備がポイントと言える。構えるジェフとそれを縫うように突破を図る長崎。両チームの特徴をを存分に生かした展開だった。

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長崎発、断続系爆発性ショートカウンター

 V・ファーレン長崎のプレスはとにかく厄介だ。体力メーターが振りきれてるかのように常に誰かがボールを追ってくる。どこでボールを保持しようと関係ない。幾度かゴールキーパーまで追いつめられたシーンもあり、ジェフのサポーターは肝を冷やしたことだろう。追うことだけではない。一番厄介なのは奪ったらチーム全体の重心をぐっと上げて攻撃モードに入る点にある。チームの統率がとれていて一体になっていないと成せない、この独特のショートカウンターは完成度が高く非常に殺傷能力がある。V・ファーレン長崎を相手に一度集中力の欠如を見せると、一気に大量得点を奪われるから気をつけた方がいい。

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 V・ファーレン長崎の試合は個人的に今期は初で昨年の地域リーグ決勝大会以来だったが、地域決勝で見せた縦への鋭い突破は今も変わらずJFLでも健在していた。昇格や降格をしたチームはカテゴリ間のレベルの違いから戦術の変更を余儀なくされることがよくあるが、このチームは変わることがない。V・ファーレン長崎の今のサッカーを一つのアイデンティティとしていつまでも大切にしてほしいものだ。

 しかしそれでもなかなか決定機を作れなかったのはジェフリザーブズの守備を褒めるほかない。

 ところで、運動量を必要とするV・ファーレン長崎のサッカーは明らかに夏場に向いていない。この試合はデイゲームにして16時キックオフという割と涼しい環境で行われたのもV・ファーレン長崎を後押ししたといえる。それでもこのサッカーを突き通すのであれば少々不安だ。

大きかった背番号10の離脱・・

 ジェフリザーブズは最初こそいつもの様子見でゆっくりと守っていたが、やはり攻撃に出てもこわいチームだ。前半の半ばから、前へ前へと出てくるV・ファーレン長崎の特にサイドバックの裏を効果的に使い始める。・・のだが、どうもパンチがない。サイドに侵入してもボールキープを殆どさせてもらえないので攻撃が流動的になり、形を作っても前線の選手が決定的な仕事をできない。育成型チームでこれを言っては仕方がないが、今まで攻撃の起点となっていた奥山の不在が悔やまれる。

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V・ファーレン長崎サポーターの方々へ

 最後に、V・ファーレン長崎のサポーターの応援の仕方で2点気になったので少しお話を。一つ目は過剰なブーイング。時間帯かまわず相手チームがボールを保持しただけでブーイングをしたり、煽ったりするのはいかがなものかと。2点目は試合後に延々と讃歌を歌っていた件。これらはプロリーグではよく見る光景で、JFLはそれほど殺伐としていないので浮いて見えただけ・・というのもあるかもしれない。しかしトラブルを極力避ける努力をして、試合を運営するチームに余計な負担をかけないように配慮するのは最低限のマナーだと思う。

 それと、試合終了間際のホイッスルでの応援は最低だ。実際の主審が鳴らすホイッスルと、音が可聴範囲で違うと分かったので大した問題にはなっていないが、非常に紛らわしかった。一緒に戦うと言っている以上、サポーターも選手と立場は同じ。フェアプレーの精神をもって応援していただきたい。——V・ファーレン長崎のサポーターに限った話ではないが。

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