ソニー仙台FCvs三菱自動車水島FC:観戦レポート

耐え切れなかったあと5分、失った勝点1

 「ここ集中だぞ!」メインスタンドアウェー側に陣取った4人のサポーターが叫ぶ。しかし、彼らの叫びもむなしく、CKからのクロスは丁寧に比嘉選手の頭をとらえ、空白のゴールへと軌道を変えた。息をのんだ500人の観衆は4人を取り残して歓喜に満ちた。
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ソニー仙台FC 2-0 三菱水島FC
後半43分20比嘉隼人
後半44分17大久保剛志

ソニー仙台FCvs三菱水島FC:試合前
ソニー仙台FCvs三菱水島FC:前半終了
ソニー仙台FCvs三菱水島FC:試合終了

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魅力的だった前半

 前半はソニー仙台FCが優位に試合を進めた。単純なポストプレーからパスを連続させて中央突破を狙うソニー仙台FCの攻撃は美しくて面白かった。対する三菱水島FCはそのソニー仙台FCのパス回しを上手に追い込んでボールを奪うとサイドに展開してクロスを上げる。クロスを上げるところまでしか形が見えないのがミソだったりするのだが「サイド攻撃は有効」を裏付けるための手堅い戦術だ。ちなみに私が以前観戦したジェフリザーブズとの試合ではこの攻撃から相手のオウンゴールを誘って先制している。持ち味を出し合った前半戦は攻撃的でとても魅力的な試合だった。
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魅力的になった後半

 前半に持ち味を出し合ったからこそ、後半の低調な展開はより魅力的だった。両者が前半に繰り出した戦術はそれぞれが対策して消しあう。三菱水島FCはソニー仙台FCのポストとなる選手を徹底的につぶして攻撃の芽を摘む。ソニー仙台FCは三菱水島FCの両サイドを警戒して攻撃の芽を摘む。両者がそれぞれの数少ない攻撃の手札を奪い合うことで、この試合から攻撃の手札を「セットプレー」のみにした。ここで両者の意見が分かれる。

 ソニー仙台FCは「FW大久保剛志」というカードを場に出した。
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 三菱水島FCは「守備固め」というカードを場に出した。
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 ところで、三菱水島FCは体力がない。今期の試合結果を見ても試合終盤に競り負ける傾向が強くでている。積極的に仕掛けた前半から打って変わって「守備固め」に入ったのは勝点1を取るためのとても賢い戦い方だ。実際、終盤まで有効だったのは三菱水島FCの「守備固め」であり、「FW大久保剛志」は存在感をなくした。この試合はアウェーの戦い方を貫いた三菱水島FCの勝点持ち逃げ、作戦勝ちのはずだった。

 しかしフットボールの神様は残酷だ。そして非常に正直である。結果的に有効だったのはソニー仙台FCの「セットプレー」だった。そしてその直後に「FW大久保剛志」が発動したのは皮肉なものだ。ソニー仙台FCが勝負強さを発揮して試合を制した。
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重くのしかかる勝点1

 まだ半分。前を向くしかない。相手が違うとはいえ、ジェフリザーブズ戦に比べて現実的な戦術の選択が出来ているし、チームの意思統一もできていたようだった。そして今日は特に試合の主導権を握ることも出来ていた。しかし勝負弱さはどこかに原因があるはずで、ウィークポイントがはっきりしている分だけ具体的な対策は出来るはずだ。後期の盛り返しに期待している。
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