高校サッカー第1回戦:市原臨海会場

戦術が個を上回る時代

青森山田高校 3-4 鹿児島城西高校
不来方高校 0-5 大阪桐蔭高校

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 市原臨海にて。この競技場に来たのは昨年の高校サッカー以来となり、千葉県民4年目の私にとってこの競技場はいつしか高校サッカーの聖地のひとつとなっている。昨日の開幕戦に続き、全国高校サッカー選手権大会の第一回戦が行われた。トーナメントの面白さのひとつにジャイアントリキングと言われる下克上があるが、参加する全てのチームが高校と言う同一のカテゴリにある以上はどのチームも差は無いと思っている。当然、市立船橋を初めとする、いわゆる「強豪校」は存在するが、毎年著しく編成が変わりスタート地点が同一である以上は「強豪校」というのはただのブランドに過ぎない。特に近代のサッカーにおいては個の力を凌駕する戦術があればそれを上回ることが普通だ。特に今年は大分トリニータやレノファ山口に教わったばかりである。本日観戦させていただいた市原臨海での2試合4チームのなかで鹿児島城西高校にその可能性を感じた。

無意味だった青森山田評

 試合を観戦をするにあたり、私は事前に雑誌などで情報を得ないようにしている。今回も出版各社から観戦ガイドのような冊子が出版されているが、購入したのはJFAが出している公式ガイド1冊だ。事前に情報を得ることで視点が偏ってしまいサッカー観戦の楽しさを限定してしまうことに恐れてしまうのがその理由である。しかし頑なに情報が入るのを拒んでいるわけではない。今朝方、アルバイト先で千葉県某大学のサッカー部に所属している友人に市原臨海に行く旨の話題をふると「今年の青森山田はやばい」と教えてくれた。この「やばい」とはプラスに捕らえていただければ大丈夫だ。しかしその彼も詳しくは覚えておらず「何人かすごくいい選手がいる」と教えてくれた。

 青森山田と言えばご存知のとおり、サッカーにとどまらずスポーツで有名な高校である。サッカーに限れば今年の天皇杯で青森県代表として出場している。言ってしまえば青森山田は青森県最強チームであり、そのピッチに立った11人は青森県代表と言っても過言ではない。一方、対する鹿児島城西は8年ぶり2度目の出場ともあり、誰が4-3という結果を予想できただろうか。しかも3の3点目は無理やりねじ込んだような得点だ。実質のところは4-2で青森山田の完敗である。
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チーム全員で掴み取った勝利

 青のユニフォームを眺めながら、その姿を全社で準優勝したNECトーキンと照らし合わせていた。よく似ている。いや、似ているのはオールブルーのユニフォームもそうだが、チームの雰囲気だ。非常によい。

 開始1分でその片鱗を見せてくれた。鹿児島城西はオフサイドから早速ゴールネットを揺らすと、高く上がっている副審の旗に気づかずに歓喜で狂乱した。この「狂乱した」にかかる主語は「鹿児島城西ベンチが」である。ベンチのメンバーが一体となって喜べるのはチームの雰囲気が良い傾向だ。2点のビハインドを負っても崩れずにサイド攻撃と中央突破を効率よく使い分けながら自分たちのサッカーを貫き、前半で2点をそっくりそのまま返したのが何よりの証拠である。そして、リードを奪ってからはしっかりと守りを固めて青森山田の攻撃の基点をしっかり潰し、勝利を掴み取った。鹿児島城西は試合運びでまさった。
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勝ち方を知らない青森山田

 青森山田は王様サッカーとも言うべきか、勝つためのサッカーが出来ていなかった。それはビハインドを負ってから顕著になる。確かに2点のリードを奪ったまでは良かった。しかし、リプレイでも見るかのように同じ形で3点を奪われ形成を逆転されると、引いた相手に対するサッカーを知らないかのように行き場を失った。いや、実際に知らなかったから何も出来なかったのだろう。知っていたらビハインドで点を取らなければいけない状況においてコーナーキックでフィールドプレイヤーが4人も後方に残ったりはしない。

 鹿児島城西はよいチームだ。このブロックの観戦予定は準決勝までないが、ここまで駒を進めてくることを期待すると共にそれを強く確信する。埼玉で会いましょう。
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これぞワンサイドゲーム・・

 第2試合は初出場同士の対戦となった。不来方高校と大阪桐蔭高校の試合だ。結果は5-0で大阪桐蔭の圧勝。不来方高校はPK以外には引いた相手に攻めながらもチャンスらしいチャンスすら作れず無残な結果を記録した。第一試合に比べて非常に低調な試合となってしまい、スタンドが日陰で寒くなった影響もあり後半途中で帰ってしまう観客すら見受けられた。この試合に対して私がレポートを書こうものなら人を不快にすることしか出来ないのは確実なので多くは語らない。大阪桐蔭高校の皆様、初出場初勝利おめでとうございます。組み合わせ抽選でボーナスゲームを引き当てたのは非常に運が良かったですね。
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