全国クラブチームサッカー選手権大会:優勝はS.C.相模原

全国クラブチームサッカー選手権大会が閉幕

 昨日、秋田県で開催されていた全国クラブチームサッカー選手権大会が閉幕した。参加資格が都道府県リーグ所属の非企業チームであり、特典は特にないというよく分からない大会である。しかし上を目指しながら都道府県リーグという閉鎖的な環境でしか試合が出来ないクラブチームにとっては数少ない全国大会のうちの一つであり、そういう意味では重要な役割を担っているのかもしれない。この大会も全社と同じく5日間5試合のハードスケジュールで開催された。

優勝はS.C.相模原

 優勝したのは圧倒的な強さを誇ったS.C.相模原である。5試合で22得点(うち11得点は第2回戦のみ)4失点というなんとも派手な数字で5日間の死闘を勝ち抜いた。5日間5試合がいかにハードかというのを考えると、S.C.相模原がこのカテゴリーで飛びぬけて強いことが分かる。

 なるほど、そこまで強いのなら今年は関東リーグ昇格間違いなしだ。とおもったら大違い。なんとS.C.相模原は神奈川県3部のチームなのだ。それもそのはず、このチームの創設は2008年の2月。しかも全社でお伝えした奈良クラブとは異なり、本当にゼロから生まれたクラブチームなのだ。既に4つのプロチームを抱える神奈川県の地にまた一つJリーグのチームが生まれる。

全国クラブ大会におけるS.C.相模原の戦績
スコア 対戦相手
第1回戦 2-1 長良クラブ(東海/岐阜)
第2回戦 11-0 なんこくトラスターFC(四国/高知)
第3回戦 3-1 岩見沢FC北蹴会(北海道)
準決勝 4-2 大分FC VALENTE2017(九州/大分)
決勝 2-0 愛知FC(東海/愛知)

首都圏だからできるクラブチーム作り

 なぜJチームがひしめく神奈川県において改めて相模原に作ろうとしたのか、私は疑問に思った。しかし、よくよく考えれば私が住んでいる千葉県習志野市も柏レイソルジェフ千葉とは縁遠い。周りの人も柏レイソルジェフ千葉への関心は殆どなく、千葉ロッテがせいぜいだ。距離的に近いと言えどJリーグチームのホームタウンにない限りそこはサッカークラブの空白地域であり、「オラの町にも」という地方と同じノリでクラブチームが誕生してもおかしくない。新興チームといえば地方に目が行きがちだが、人口ひしめく首都圏だからこそ出来ることもある。全国規模でJリーグを盛り上げる目的には反するが、単純にチーム数を増やして日本のサッカーの底上げを図るためなら、首都圏からどんどんクラブチームが出てくるのも効果的ではないだろうか。東京では東京ヴェルディFC東京の醜いホームタウン争奪戦が行われているが、千葉・埼玉・神奈川ではまだ空白地帯は多いはずだ。

S.C.相模原というチームが意味すること

 S.C.相模原の最たる特徴は立ち上げかたにある。有名な話かもしれないが、このチームを立ち上げたのは元日本代表の望月重良氏なのだ。FC岐阜森山選手のように一度引退したJリーガーがJを目指すクラブの運営に携わることはもはや珍しいことではないが、チームを新たに立ち上げてなおかつここまで順調にいっている例は聞かない。Jリーガーが立ち上げたクラブチーム、最多のプロチーム数を抱える神奈川県からJリーグを目指すクラブチーム、初年度で全国制覇を果たしたクラブチーム・・。さまざまな要素で興味深い。このチームが本当に成功すれば、新しいチーム作りのモデルとしてまたひとつJリーグに新しい風が吹くことになる。今後もS.C.相模原に注目していきたいと思う。

余談

 ところで、この記事を書きながら、習志野にサッカーチームが出来るのも面白いと思った。幸い、習志野市には秋津運動公園というスタンドこそないもののなかなか素晴らしいサッカーグランドがある。市原・千葉ではないが、縁深い船橋市とホームタウンを共にすればホームタウンで人口が75万人。市立船橋高校習志野高校という高校サッカーでも強いチームを擁しており、サッカーと縁がないわけでもない。「習志野・船橋ユナイテッド」ユニフォームはもちろん黄色?

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