全国社会人サッカー選手権大会最終日総括

ビッグスワンにオレンジあり!AC長野パルセイロが全社大会で初優勝

 全国社会人サッカー選手権大会最終日は東北電力ビッグスワンスタジアムで行われ、幕を閉じた。長く果てしない5日間だった。明日も試合があるような気がするのは気のせいだ。そこは諦めて新潟を去らなくてはいけない。大会はAC長野パルセイロが見事、圧倒的な力で優勝を果たした。

全社大会最終日結果
決勝 AC長野パルセイロ 2-1 NECトーキン
3位決定戦 ホンダロック 1-0 松本山雅FC

全社最終日

AC長野パルセイロvsNECトーキン

 試合前、緑の軍団はいずこへ、いつの間にやらメインはオレンジでまばらに染まる。ここは新潟、アルビレックスのホームスタジアムだ。オレンジに染まるのは何ら不思議なことではない。しかしこのオレンジは新潟のオレンジではない。今日の主役はAC長野パルセイロアルビレックス新潟には到底及ばないが、会場はオレンジの空気で包まれた。

 試合は下馬評通り、AC長野パルセイロペースで進む。前後左右にボールを動かしながら幾度もNECトーキンゴールに迫り、シュートを放つ。選手と一緒に入場した幼稚園児達も雰囲気に乗せられてか、別のオレンジと勘違いしているのか分からないが、ガンバレ!と声を上げて声援を送る。そしてその空気に乗せられるようにAC長野パルセイロが前半で2点のリードを奪った。やはり今日もAC長野パルセイロが大量得点を取るのか。

 しかしNECトーキンも諦めてはいない。準決勝で松本山雅FC勝利の空気に打ち勝っている自信もあったのだろう。強気に出た後半は左サイドを崩しながら何とか決定機を作り、最後はFKからロスタイムに1点を返す。スタンドからは青い拍手と歓声が起こるが、数秒には再びオレンジに包まれることになる。試合は2?1でAC長野パルセイロが「圧勝」した。
全社最終日

ホンダロックvs松本山雅FC

 無常だ。松本山雅FCは駆けつけた50人以上のサポーターの前で決勝大会への切符を掴むことは出来なかった。しかしこれが現実であり、これが勝負の世界。歓喜を上げる人がいればその分涙を飲む人もいるのだ。後ろを向いてはいけない。あと一歩のところまで上り詰めた自信を胸に松本山雅FCは来年のJFL昇格をしっかり見据え、まずは天皇杯でヴィッセル神戸に全てをぶつけよう。

 試合はホンダロックのプランどおり進んだ。前半は松本山雅FCに得点を許さずに乗り切ると、後半は左サイドを中心に細かいパス回しから人数をかけずに攻め立てる。それでもなかなか松本山雅FCを脅かすにはいたらなかったが、23分になりようやくCKから得点をする。そうすれば試合はホンダロックのものだ。一人を前線に残してガッチリと構え鍵をかけると松本山雅FCは進入出来なくなる。もっと早く先制点をとれていたらもう少しは楽に試合を進めることはできたかもしれないが、それだけ松本山雅FCも健闘したということだ。九州から駆けつけたであろう15人の熱いサポーターの期待に応える結果を出してみせた。
全社最終日

数字では語れないドラマがそこにはある

 スポーツといえばドラマがつきものだ。人は劇的な展開に感動し、興奮する。しかしこの大会は違った。強いものが勝ち、弱いものが負ける。当たり前の事なのだが、弱者はしょせん弱者であるのでどんなに頑張っても越えられない壁は越えられないというのを特に2戦目以降は強く感じた。レベル差が激しいこのカテゴリーならではの現実だろう。さらに5日間で5試合という常識を逸脱した日程はそのハードルを押し上げる。しかし男たちはその壁を乗り越えようと工夫し、全力をぶつける。サポーターを含めた正に総力戦だ。見たものにしか与えられず、決して数字には表れないドラマ。そんなドラマを5日間で10回も見ることができた第44回全国社会人サッカー選手権大会(トキめき新潟国体サッカー競技リハーサル大会)に感謝したい。来年は千葉での開催となる。人口が集中し交通の便がよい関東圏での開催ということで、もし興味をもっていただけたのであれば、来年はスタジアムでしか見れない熱い戦いを見に来てはいかがだろうか。1日2試合、観戦無料でお得ですよ。

 来年、千葉でお待ちしています。
ビッグスワン

関連ニュース
関連試合
関連レポート

検索

Twitter

Facebook