全国社会人サッカー選手権大会4日目総括

デスマーチもついに最終戦へ・・準決勝が終了

 順当か波乱か。必然か偶然か。トーナメントの醍醐味もこの大会はそういう楽しみ方が出来ないらしい。波乱といえる結果になったのは第1回戦がせいぜいで2回戦からはリタイアに近い形で劣るほうが去っていった。順当に順当を重ねたベスト4はわりと予想が出来たものかもしれない。そして準決勝も例外ではなかった。北信越の覇者が九州の中位を破り、東北の2位が北信越の中位を破ったというただそれだけである。しかし結果だけ見れば面白くもなんともないが、ピッチで繰り広げられた男たちの戦いは必然で固められたものが全てではないとはことわっておく。

全社大会準決勝結果
ホンダロック 0-4 AC長野パルセイロ
NECトーキン 1-1
1ex0
松本山雅FC

ホンダロックvsAC長野パルセイロ

 衝撃だった。これまで大量得点を繰り返して勝ち上がってきたことは知っていたが、AC長野パルセイロはそのとおりの実力をもっていた。ポストやワンツーを多彩に使用したバリエーション豊かな攻撃はホンダロックの守備ですら簡単にこじ開けてしまう。これは本当に衝撃以上のなにものでもない。今日の試合を見て、初戦の矢崎バレンテ戦以来3試合連続4得点は偶然なんかではないことを確信した。AC長野パルセイロは間違いなくJFL昇格の第一候補であろう。

NECトーキンvs松本山雅FC

 劇的な勝利というよりはNECトーキンの粘り勝ちだった。早い時間に先制を許しても戦い方を変えずに、バックラインから少ない人数でサイドを崩すスタイルを貫いた結果だろう。松本山雅FCは先制点で早くも勝利を確信してしまったのか、所々に軽いプレーが見られたのが残念だ。片や東北の盟主、片や北信越の中位。その差は歴然とは言えないが、この結果は勝てるチームと勝てないチームの差なのだろう。NECトーキンのファンや選手は「奇跡だ」と口にして喜んだが、この勝利は奇跡なんていう偶発的なものではなくしっかりとその手で手繰り寄せたものだ。

最終戦の顔合わせが決定

 ビッグスワンでの顔合わせが決まった。決勝はAC長野パルセイロvsNECトーキン」、3位決定戦は「ホンダロックvs松本山雅FCとなる。誰もが期待したであろう、決勝での信州ダービーはNECトーキンの粘りに松本山雅FCが屈する形で消滅した。

全社大会最終日組み合わせ
決勝 AC長野パルセイロ vs NECトーキン
3位決定戦 ホンダロック vs 松本山雅FC

死闘必至の“参”位決定戦

 3位決定戦は勝ったほうに全社枠が与えられる、文字通りの死闘になること必至だ。両者とも今日の敗戦のショックを拭い去り、新しい気持ちでぶつかっていく必要がある。ホンダロックも松本山雅FCもJFLに進みたい気持ちはこれ以上ない程に強いはずだ。既に満身創痍の両者だがJFLに行きたい気持ちが強い方が勝つ。明日は世界一熱い3位決定戦になることだろう。

真のエースはどっちだ!要田勇一vs佐藤幸大

 ファイナルに進んだ両チームにはある共通点がある。それは絶対的なエースがいることだ。それはAC長野パルセイロ要田勇一、NECトーキンの佐藤幸大である。決めるべきに決めるというエースの条件を満たしているのが彼らだ。かつてオシムにスーパーサブとして信頼された要田は今も変わらずしっかりと仕事をこなしていた。彼は間違いなくAC長野パルセイロをJFLへと導くだろう。佐藤幸大についてはあまりにも情報がなくて困っている。富士大学出身のルーキーで北信越リーグ得点ランキングは8点で6位。決して華やかな数字ではない。しかし2試合でこれだけの仕事をするなんてのは只者ではない。もし決勝の舞台でもしっかりと仕事をするようであればその力は本物である。両チームはこの2人をしっかりと抑えなければいけない。

攻撃のAC長野パルセイロvs守備のNECトーキン

 決勝は攻撃のAC長野パルセイロ守備のNECトーキンという構図でもある。全社枠を獲得したNECトーキンだが、本番でも当たるかもしれないAC長野パルセイロの攻撃をしっかりとシャットアウトすることが求められるし、それが出来れば自信になるはずだ。決勝は優勝をかけた戦いであると同時に地域決勝リーグを見据えた前哨戦という意味でも面白い試合が期待できる。ポイントは前半をスコアレスで折り返すかどうか。つまりNECトーキンの守備力が試合の鍵を握ると予想する。

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